幸せはきっと僕の手の中に…

48話 健太 ページ48

…いや…マジ…びっくり、した…

…アイツから連絡がないから…ちょっと心配になって、会いにきてみたけど…

いや…ほんとは…この間、その…あんなコト…しちまったから…←笑
俺のこと…イヤになってたら、どーしよう…なんて、考えてみたりして…笑

そしたら…いきなり泣き出して、俺に抱きつくアイツ…！
そのちっちゃくて、柔らかい身体に…正直ドキリとした…！

…とりあえず、家に上がって…泣いてるワケを聞いて…俺は…自分が……情けなく、なった…

A｢…まだ、アカネさんは…健太くんのコト…好き、なんだ…｣

健太｢…ああ…そーみたい、だけど…｣

A｢…そっ、か…｣
そう呟く声は、今にもまた泣き出しそうに震えていて…思わず抱きしめたくなる…！

…好きとか、愛してるとか…恥ずかしくて…そんなこと、言えるかっ！…って、思ってたけど…
自分の好きな女が、目の前で…不安になって泣いてる姿を見て…ここで言わなきゃ、男じゃ…ねぇ…

俺はひとつ、ちっちゃく咳払いをして…思いきって、口を開く…

健太｢…俺の中で、明音とのことは…いい思い出だと思ってる…今は…その…好きな女がいるって、言った………お前っていう、大事な…俺の彼女…｣

…とは言ったものの…俺は恥ずかしくて…顔があげられない…！←照れ屋さんですね…笑

…やべぇ…俺、何言ってんだ!?…すげー、恥ずかしい…!!

…自分で言った言葉に照れて俯く俺…
次の瞬間…ふわり、と小さな風が俺の鼻先をかすめた…

あったかくて、柔らかい感触と、甘いイイ香りに…俺は言葉を、失った…！

…俺の首に巻き付く、細い腕…耳元をくすぐる、甘い吐息…鼻先をかすめる、髪の匂い…

…突然、抱きつかれて…！
俺はちょっと…いや、かなり！…パニクる…←笑

健太｢あっ、あのっ…！｣←カワイイ…笑

A｢…健太、くん…嬉し…｣

健太｢えっ!?う、嬉しい!?｣

A｢…だって…彼女に、なれたけど…好きって、言ってもらって…なかったし…｣

…………そーだっけ…？←コラコラ!!笑

耳元に聞こえる涙まじりの、可愛い声に…俺は思わず、その細い腰を抱き寄せた…

…不安にさせて、ごめん…
抱きしめる腕に力を込めて…俺はポツリと、呟いた…

健太｢…好き、だ…｣
…面とむかって言うのは…恥ずかしいけど…笑
俺だって…お前のコト…好きなんだ…

A｢…健太くん…あたしも…大好き…｣
耳元で囁かれる、可愛い声に…俺はたまらなくなって…その身体を抱きしめた…

49話 健太→←47話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す