幸せはきっと僕の手の中に…

46話 ページ46

突然のあたしの涙に、健太くんはびっくりしたみたいで…慌ててあたしの肩を抱く…

健太｢お、おい…どーしたんだよ!?…なんか、あったのか!?｣
…ちょっとオロオロしながらも、心配そうにあたしの顔を覗きこむ、健太くんの優しい瞳に…余計に涙が止まらなくなる…！

…アカネさんとのことを不安に感じて…一人でモヤモヤと考えてて…でも、健太くんに言えなくて…
そんなあたしを、知らずに心配してくれてた健太くん…

どうやって解決したらいいのか、辛い気持ちと…あたしを心配してくれてた健太くんへの、嬉しい気持ち…
その二つが責めぎあって…あたしは、苦しくて…涙が、止まらない…！

…溢れでる涙を、指先で拭いながら…苦しくなる息を整えるあたし…
そんなあたしの頭を、ちょっと戸惑いながら…健太くんはポンポンと優しく撫でる…

健太｢…よしよし…｣

泣き止まない子供をなだめるように、あたしの頭に置かれた健太くんの手のひらは…おっきくて、あったかくって…

あたしは思わず、顔をあげて健太くんの瞳を見つめる…

健太｢ん？……どーした？｣
…優しくあたしを見つめる、健太くんのやわらかい眼差し…心配そうに首を傾げる健太くんに、あたしは堪らなくなって…その、意外に広い胸に抱きついた…！

A｢…健太…くんっ…｣

健太｢…!!!!｣
…突然あたしに抱きつかれて…固まる健太くん…←笑

健太｢どっ、どっ、どーしたんだよっ!?｣←慌てすぎです…笑

健太くんの…細身だけど、しっかり筋肉がついた腰に手をまわして…あたしはギュッと、健太くんの背中に手をまわした…
…どれだけ…あたしのこと、待っててくれたんだろう…その身体は冷えきっていて…冷たい…

そう思ったら、また感情が抑えられなくて…収まりかけていた涙が、また目に滲んだ…

…健太くん…ごめんなさい…
…健太くん…大好き…

…冷えきった、健太くんの身体を暖めるように…あたしはいっそう、健太くんの背中にまわした手に力を込めた…

そんなあたしに気づいたのか…健太くんの手は…ためらいがちに、そっと…あたしの肩に触れ…優しく…あたしの身体を、包み込んだ…！

…優しくあたしを抱き締める、健太くんの腕に…身体に…
健太くんが、ここに…あたしのそばにいるんだ…って…感じて…

…あたしはその存在を確かめるように、いつまでも…健太くんの背中を、抱き締めた…

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