幸せはきっと僕の手の中に…

43話 ページ43

…今日は仕事が午後からお休み♪
軽い足どりで、家へと帰るあたし…

…仕事、早く終わって良かった♪……健太くん、今日はどーしてるかなぁ…

…あれから…健太くんのお家に行ってから…考えるのは、健太くんのこと…ばっかり…

あの時の健太くんは…普段のぶっきらぼうで、やんちゃな健太くんとは別人みたいで…
ドキドキしっぱなし…だったなぁ…

…ぼんやりと…あの時のことを、思い出す…

…あたしを抱き寄せる、健太くんの優しくて力強い腕…意外に広い胸…
艶っぽい輝きであたしを見つめる魅力的な瞳と、耳元で囁かれる、吐息まじりの低い声…
そして…強引な…キス…

ちょっと思い出すだけでも、顔から火がでそうなくらい…恥ずかしい…！

あんな健太くん…初めてで…
……もっと…健太くんのこと…知りたくなっちゃう…

あの時、お姉さんが来なかったら…どーなってたのかな…
そんなことを思いながら、道端で一人顔を赤くするあたし…←気をつけて下さい…笑

…健太くんのお姉さん…とっても、イイ人だったなぁ…♪

…二人で料理の仕度をしていた時、お姉さんに掛けられた言葉を思い出す…

………

健太姉｢Aちゃん、健太なんかで、ほんとにいーの!?｣

A｢はい♪健太くん…とっても優しくしてくれます♪…あたし、ボーッとしてるし、健太くん…しっかりしてるし…♪｣

健太姉｢ふふっ…しっかり…ねぇ♪…ほら、家って母親がいないじゃない…？だから、あんな感じに育っちゃったけど…｣
そう言って、お姉さんは野菜を切りながら…ちょっと申し訳なさそうに俯いた…

健太姉｢優しいコなのよ〜！…あんなコだけど、よろしくね…！｣

A｢はいっ!!｣

………

…健太くんのこと、大事に思ってるんだなぁ…って、気持ちが詰まった言葉だった…

…お父さんも、なんだかんだ言っても、健太くんのこと心配してたし…

ぶっきらぼうに健太くんに接するお父さんを思い出して、あたしは思わず微笑んだ…

…お父さんが、お姉さんが…そして、今はいない健太くんのお母さんが…
健太くんのことを大事に思うように…あたしも健太くんのこと…大切に、大事に…思っていきたい…
…健太くんのこと……大好き、だから…

…そんな気持ちに包まれながら、あたしは健太くんへの気持ちを、改めて…感じた…

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