幸せはきっと僕の手の中に…

36話 ページ36

健太くんの背中越しに、部屋の中を覗きこむあたし…
ダイニングテーブルの上に、手紙を見つける。

A｢健太くん、これ…｣

『健太へ
健太の彼女が来るから、今日ははりきってすき焼きにしちゃうよ〜！そんなわけで、お父さんと一緒に買い物に行ってくるね♪
美しいお姉さんより』

おき手紙を握りしめる健太くんの手元を覗いて…ちょっとほっとするあたし…

…お父さんとお姉さんが帰ってきたら、挨拶しよう…♪

そんなことを思いながら、健太くんの顔を見ると…健太くんは複雑な表情…？

A｢…健太くん？｣

健太｢な、な、なんだよ!?｣
あたしの問いかけに、なぜだか過剰に反応する健太くん…←笑

A｢お父さんもお姉さんもお出かけしてるんだね…｣

健太｢そ、そーみたいですね…｣←なぜ敬語？笑

………そして、なぜだか分からないけど、暫しの沈黙………←笑
なんだか落ち着かない健太くんを見て、あたしは思わず問いかけた…

A｢…健太くんのお部屋は？行ってみたい♪｣

健太｢えっ!?｣
あたしの問いかけに、またも過剰な反応をする健太くん…←笑

…いったいどーしたのかなぁ…？

不思議に思いながら、あたしは改めて健太くんの顔を覗きこむ…

A｢…ダメ…？｣

健太｢……ダメ…じゃ、ねーけど…｣
ちょっと俯きながら、照れたようにポツリと呟く健太くん…
リビングの隣にある階段を上って、健太くんのお部屋に案内してもらう…

健太｢…ここ…｣
ゆっくりと部屋の扉を開ける健太くんの後に続いて、あたしもドキドキしながら…健太くんのお部屋に入った…

A｢お邪魔します♪｣

…うわぁ…健太くんのお部屋…♪

…テーブルとベッド、本棚に学習机…
なんだか、健太くんがちっちゃい時から使ってるって感じのするほんわかした部屋に…あたしは思わず笑顔が溢れる…！

A｢健太くんのお部屋…カワイイ!!」

健太｢…そ、そーか!?…ま、適当に座れよ…｣

A｢うん♪｣
そう言いながらも、あたしは部屋の中を歩き回る…笑

…健太くんが毎日過ごしてるお部屋…
気になるもん♪

聴いたことないロックバンドのCD…雑誌…いろんな物があって、ちょっとワクワクしちゃう…

健太くんの好きな物が、いっぱい詰まったお部屋…健太くんのことが、ちょっと分かった気がして、なんだか嬉しくなる…

A｢…あっ！これ、見たい♪｣

本棚の中に、見つけた…健太くんの写真のアルバム…！
あたしは思わず、手にとった。

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