幸せはきっと僕の手の中に…

30話 ページ30

健太｢…子供達のお手本だから…って…外での喫煙、飲酒は禁止!!…大変だろ!?歌のお兄さん…｣

そう言って健太くんは、拗ねたように唇を尖らせる…

…そっかぁ…なるほど〜…だから、この間からタバコもお酒もやめてるんだ…
歌のお兄さん…厳しいんだぁ…
健太くんの肘に掴まりながら、感心するあたし…→笑

…でも、好きなもの我慢しなくちゃいけないなんて…かわいそう…
……………そーだ!!

あたしは思わず健太くんの肘をひっぱる…！

健太｢…おわっ!!」
いきなり肘をひっぱられて、ちょっとびっくりした声をあげる健太くんにむかって、あたしは問いかける…！

A｢…外じゃなくて、ウチでご飯食べればいいんじゃない…？」

健太｢そーだな…ウチで………え？……ウ、ウチ…って…？｣

A｢…あたしのウチ♪」

サラリと言うあたしに、珍しく動揺する健太くん…←笑

健太｢…えっ……お前のウチ…って………い、いいの…!?｣

A｢うん♪だって、家の中だったら、タバコもお酒も大丈夫なんでしょ…健太くん、仕事で疲れてるんだもの…タバコだって吸いたいし、お酒も飲みたいんじゃないかな…って…｣

健太｢…そ、そーだけど…い、家って……いろいろ…その……マズくねーか………俺だって…｣

ちょっと顔を赤くして、俯きながら…ボソボソ呟く健太くん…←カワイイですね…笑

…何が、マズイんだろ？←天然なんですね…笑

いつもと違う健太くんの態度に、あたしは健太くんの顔を覗きこんだ…

A｢…ウチじゃ、ダメ？」

健太｢…べ、別に…いい、けど…｣

…ぶっきらぼうに答える健太くんだけど、その頬はほんのり赤くなっていて…←笑

そんな健太くんに気づくはずもなく…あたしは楽しい気持ちで、健太くんの肘に掴まり家に向かった…


待ち合わせ場所から、電車で二つ目…駅から歩いて数分のところにあるあたしの家…
新築じゃないけど、わりと新しい2DKのアパート…

A｢ココだよ♪どうぞ♪｣

健太｢…お、お邪魔します…｣
途中のコンビニで買ったビールの入った袋をぶら下げながら…健太くんは背中を丸めて、玄関扉をくぐる…

A｢ビール、飲んで待ってて…あたしなんか作るね！｣
…冷蔵庫の中身を確認するあたしの後ろで、部屋の真ん中に立ったままの健太くん…笑
…なんだか、借りてきた猫みたいに大人しい…

健太｢…お、おう…｣
そう言うと、健太くんはそっとソファに腰をおろした…

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