幸せはきっと僕の手の中に…

29話 ページ29

…昨日の夜は、夢…みたいだった…

…健太さん…いや、健太くんからの突然の告白…
彼女として、健太くんの隣を歩いて…彼女として、一緒にご飯を食べて…

…あたしを見つめる…健太くんの優しくて…ちょっと甘い瞳に、心臓のドキドキが尋常じゃないくらい…凄かったなぁ…←笑

昨日のことを思いだし、思わず微笑むあたし…
仕事中なのに、ちょっと不謹慎だけど、自然と笑顔になっちゃう…♪
…だって…今日も、健太くんと会う約束…してるんだもん…♪

『…明日は…俺が先に待ってるから……お前は遅れて来いよ！また、ナンパされっから…』

昨日の別れ際、健太くんはちょっと怒ったようにあたしの顔を覗きこんだ…

…そんなに心配しなくても、大丈夫なのになぁ…
でも、なんだか…ちょっとくすぐったい気分…
健太くんに心配されてるなんて…嬉しくて…←心配ですよ!!ボーッとしてるからね…笑

…仕事を終わらせて…でも、健太くんの言いつけ通り、あたしはちょっと遅れていつもの待ち合わせ場所に着いた…

…健太くん…もう来てるかな…♪

ドキドキしながら待ち合わせ場所を覗きこむと、そこには…大好きな健太くんの姿…

…健太くん…！
両手をポケットに入れて、ちょっと寒そうに背中を丸める姿に…思わずキュンとする…！

あたしは急いで健太くんのもとに走った。

A｢…健太…くん♪｣
あたしの声に気づき、振り向く健太くん…
その…クスリと笑う笑顔に、またあたしの心臓の音は、騒がしくなる…！

健太｢おせーよ!!」←遅れて来いって言ったのに！笑

A｢…ごめん、ね…！｣
健太くんを見上げて微笑むあたしに、健太くんも…優しく笑う…

健太｢…なに、食う？俺、腹へった…｣
そう言って、歩きだす健太くん…
あたしも健太くんの後をちょこんとついていく…けど…トロイあたしは、またしても健太くんとはぐれそうになって…そっと…健太くんの肘につかまった…

そんなあたしを見て…健太くんはクスリと笑った…！

健太｢…離すなよ…」
そう言って、口の端をあげて笑う健太くんの笑顔が、あまりに素敵すぎて…息が止まりそうになる…！

健太くんの表情、仕草、そのひとつひとつがあたしの胸を…ドキドキ、させる…！
そのドキドキを気づかれないように、あたしは慌てて問いかける…

A｢そ、そういえば、この前からタバコ吸ってないけど…やめたの？」

健太｢ちげーよ！歌のお兄さんは、外ではタバコも吸えねぇし、酒も飲めねぇの！｣

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