幸せはきっと僕の手の中に…

21話 ページ21

ふいに笑った、健太さんの優しい笑顔にあたしの心臓はドキリと音をたてる…！

…健太さん…笑って…くれた…！

なんで笑われたか、イマイチよく分かんないけど…(笑)
健太さんが…笑顔になってくれたら…それでいいの…

あたしも嬉しくなって、思わず笑顔になる…！

健太｢…お前って…変わってんな…｣

そう言って、あたしの顔を覗きこむ健太さんのイタズラッ子みたいな瞳に…息が、止まりそうになる…！

A｢えっ!!ふ、普通ですけど…！｣

健太｢…今まで俺の周りに、お前みたいな女…いなかった…｣
そう言った健太さんの瞳は…また、寂しそうに揺らめいた…

その瞳に、今度はズキンと胸が痛む…

…今までって…あの、アカネさん…って人のこと…？
…どんな、人…だったの…？
健太さんが…好きだった人…

…そう思うと、どんどん切なくなってきて、息が苦しくなる…
あたしは思わず、健太さんに問いかけた…。

A｢あっ、の…昨日会った…前の…彼女さん…キレイな…人ですね…｣

健太｢そーかぁ？…まぁ、昔と違う感じはしたかな…｣
あたしの問いかけに、ちょっと考えながら答える健太さん…

健太｢…別れて暫くは…色々考えてたけど…いざ会ってみると、別に普通だな…｣

A｢えっ!?…その、辛かったり…まだ、好きな気持ちとか…ないんですか!?｣

健太さんの意外にあっさりした態度に、なんだか拍子抜けする…！

…だって！じゃあ、あの切ない眼差しは一体なんなの〜!?←笑

健太｢…ツライって…感じるんだろーなぁ…って思ってたんだけどさ…そうでも、ねーんだよ…｣

首を傾げて怪訝な顔をする健太さんを、あたしも首を傾げて見つめる…←笑

健太｢…なんでだろうなぁ…｣
そう言って、また健太さんはクスリと笑った…

笑う時に…片方の口の端をあげるの…癖、なのかな…
そのイタズラっぽい笑顔に、いつも…ドキドキが止まんなくなる…

…健太さんの顔がまっすぐ見れなくて、あたしは思わず俯いた…！
そんなあたしに健太さんは、ポツリと呟く…！

健太｢…お前…仕事…次の休みって…いつ…？｣

A｢あっ、今週の土曜日ですけど…｣

健太｢…………予定……あんの？｣
健太さんの言葉に心臓がドキドキする…！

……これって…

A｢な、ないです!!｣

……もしかして…

健太｢…ヒマなら、俺に付き合えよ…｣

あたしを見つめる、健太さんのイタズラっぽい瞳に、あたしは顔が赤くなるのが…自分でも、分かった…

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