幸せはきっと僕の手の中に…

18話 ページ18

朝目覚めると、頭に走る鈍い痛みに思わずため息をつくあたし…

…これが二日酔い…とゆーものかぁ…

そんなことを呑気に思いながら、ベッドの横のテーブルを見つめる…
中身がカラになって、倒れている缶チューハイが三本…。

…これで酔って寝ちゃえるなんて、あたしって幸せかも…笑

…幸いなことに、今日は仕事は休み。あたしは二日酔いを覚ますため、シャワーを浴びた。

シャワーを浴びながら、ぼんやりと健太さんのことを思う…。

子供みたいなやんちゃな笑顔…煙草を吸う大人っぽい横顔…ぶっきらぼうだけど、ほんとは優しいところ…ちょっと照れ屋なところ…そして、寂しげに揺らめく瞳…

この数日…健太さんを見ていて…やっぱり、感じた…健太さんのことが、好きなんだって…。

…あたしと話して、笑ってくれた健太さん…
あたしじゃ、役に立たないかもしれないけど、少しでも…笑顔でいてほしい…
あたしといる時だけでも、過去の悲しい出来事…忘れてほしい…

…よしっ！決めた!!
…片想いでも、いい…健太さんが少しでも笑ってくれるなら…
…だって…健太さんのこと…好きなんだもん!!

熱いシャワーと共に、今までのモヤモヤした気分も洗い流されたような気がして…。
あたしはお気に入りのワンピに着替えて、外にでた…。

…数時間後…あたしは、とある場所に来ていた…

A｢ここかぁ…健太さんのいるテレビ局…｣←いやいや！凄い行動力ですね!?

…健太さんに会えなくても、どんなとこで働いてるか、見てみたいし…♪
まぁ…さすがに中には入れないよね…ん？…あ、れ？

思わず、顔がほころぶ…！
エントランスの窓に貼られた、一枚のポスター…。
そこには、ブルーの衣裳に身を包み、不機嫌そうに佇む健太さんの姿が写っていた…！

…ウソ…カワイイ…♪

子供番組のポスターに歌のお兄さんとして写ってる健太さんが可愛くて…思わず笑顔になる…！

あたしがそのポスターを見て、一人でニコニコしていると…←アブナイ人ですよ…笑

｢超ダサイ!!｣
いきなり、聞こえてきた…失礼な言葉…！

ムッとして、声のする方を振り返ると、そこには…三人の、小さな男の子達が立っていた。

｢大人なのに、こんなカッコして…ダサイ!!｣
口々にそう言う子供達に、大人げなく反論してしまうあたし…←笑

A｢そ、そんなことないもん!!…だって…歌のお兄さんだよ！｣

…茫然とする子供達を前に、あたしは…長々と、歌のお兄さんの魅力を…語ってしまった…笑

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