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よく分からない変な構造をしている建物の中。
上弦は私の首から手を離し、その場に落とす。咳き込み蹲っていると何処からか聞こえる男の声。









「童磨。そいつが例の人間か?」

「はい!大変お待たせしました、"無惨"様!」









蹲っている私はその言葉を聞き直ぐに顔を上げた。
前には赤い目をした男。こいつが鬼舞辻無惨、鬼の頂点。









「剣士を鬼にするのは黒死牟以来。そして女の剣士だ。それにこの女は同意もしていない」









一目見て確信する。ああ駄目だ、こいつはいけない。
目にしただけで震えが止まらない、息をしていいのか分からなくなる。
こいつに比べたら今まで倒してきた鬼は皆赤ん坊だ。

そして、そいつと目が合った。
無惨は私を見ながらこう告げる。









「女。鬼になる気はないか?
見たところ貴様、片方の肺が機能していないな。鬼になれば肺も元に戻りもう一度刀を握れるぞ」



「…鬼になるくらいなら、私は今ここで自分の頸を斬る。
私が剣士になったのは、これ以上悲しむ人を増やしたくなかったからだ。私がその悪の連鎖を生むくらいなら私は死を選ぶ。

貴様の頸を斬れないのは心苦しいが、いつかきっと近い未来。誰かが貴様を殺してくれると信じてる」









震えを抑え見下ろしてくるそいつを睨みつけながら私はそう言った。
刀を握りしめ自分の頸に持っていこうとしたのと同時に無惨は口角を上げながらこう言った。









「ほう面白い。尚更気に入った。お前は鬼になるべきだ」









私が自分の頸を斬ろうとしたのと同時に、ドスッと何かが頸に刺さる。
頸から何かが流れるような感覚。そして、体が内側から破裂してしまうかのような激痛。


最後に見たのは、私を見ながら嘲笑う無惨の姿だった。









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彩豊(プロフ) - こんにちは!凄くおもしろかったです!これからどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください!応援してます☆彡 (2022年10月19日 6時) (レス) @page49 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
りと - めっちゃ好きです♥更新頑張ってください!! (2022年1月24日 21時) (レス) id: 2ccb8f6bcc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!とても続きが気になり、どうなるんだろうととてもわくわくする面白い作品ですね!続きが読みたいです! (2021年9月29日 0時) (レス) @page49 id: 917c4d3c4b (このIDを非表示/違反報告)
チハル(プロフ) - 続編も楽しみにしてます (2021年9月22日 18時) (レス) @page49 id: e4687a0a1e (このIDを非表示/違反報告)
love - こっっ、こんにちは!すっっっ、好きです!(唐突)更新頑張ってください! (2021年9月21日 16時) (レス) @page48 id: b68826d87c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コンペーと | 作成日時:2019年12月27日 0時

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