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「私はね、罪人として座敷牢にいたの
親を殺した穢らわしい子供
村の人からは人殺しだの化け物だの…色々言われてたんだよ?」









" だから、こんな私なんかと比べたら小芭内は全然屑じゃない "
私は笑いながらそう言い小芭内の頭を撫でる
けど、小芭内は私の発言を疑うようにこう聞いてきた









「本当に姉さんは、悪いことしたの…?」








「………(化け物)が両親を殺した、って直ぐに言ったよ
まあ、死んでいた両親と血だらけでその場に倒れていた私の話なんて聞いてくれなかったけど


…だけど、私その鬼のことを全然覚えてないんだ。男ってことだけ
いや、それも私が考えた妄想なのかもしれない

……本当に、私が殺しちゃったのかもしれないね」









「…でも、姉さんは俺を助けてくれた」









手を後ろにつき、空を見ながら私がそういうと小芭内は私の指先に触れ、そう呟いた
その言葉を聞いた私は微笑み、こう言う









「人殺しかもしれない私に言われるのも嫌だと思うけどさ、お願い小芭内。
もう、自分を責めないで。辛いだけだから」









そう言いながら私は小芭内の額に自分の額をくっつけた
そして、そのまま小芭内の頬を包むように優しく触れる









「もう充分苦しんだよ
こんな小さな身体で、鏑丸と二人で…怖かったね、辛かったね
自分を許してあげよう

小芭内にも幸せになる権利はあるよ」







「でも、俺は」


「でもじゃない
あの環境で生きたいと思った小芭内はすごい子だよ。生きることを諦めてた私なんかとは大違い。」








そう言い終わったのと同時に私は額をゆっくりと離し、小芭内の頬をこねくり回す。
そして笑いながらこう言った。









「小芭内は自分のこと屑屑言ってるけど私の方がずっと屑なんだからね〜?私のこと馬鹿にしてるのと同じだからな〜?
まさか、私のこと馬鹿にしてたのか?このこのっ」






「ちが、そんなわけ……!」









巫山戯ながら小芭内の頭をぐしゃぐしゃと撫でている私とは裏腹に小芭内は複雑そうな表情をしながら私の手を掴む
それを見た私はゆっくりと手をおろし、苦笑する。

そして小指を絡ませ、指切りしながら私は小芭内にこう言った。









「…ごめんね、意地悪しすぎちゃった

今伝えたことは本当だから
お願い小芭内、あまり自分を責めないで。姉さんとの約束ね」









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彩豊(プロフ) - こんにちは!凄くおもしろかったです!これからどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください!応援してます☆彡 (2022年10月19日 6時) (レス) @page49 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
りと - めっちゃ好きです♥更新頑張ってください!! (2022年1月24日 21時) (レス) id: 2ccb8f6bcc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!とても続きが気になり、どうなるんだろうととてもわくわくする面白い作品ですね!続きが読みたいです! (2021年9月29日 0時) (レス) @page49 id: 917c4d3c4b (このIDを非表示/違反報告)
チハル(プロフ) - 続編も楽しみにしてます (2021年9月22日 18時) (レス) @page49 id: e4687a0a1e (このIDを非表示/違反報告)
love - こっっ、こんにちは!すっっっ、好きです!(唐突)更新頑張ってください! (2021年9月21日 16時) (レス) @page48 id: b68826d87c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コンペーと | 作成日時:2019年12月27日 0時

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