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３．今宵は満月です ページ5
あっという間に時間は過ぎて、もう夜。
今まで心地よく眠っていたのだが、ふと目が覚めてしまった。
薄い月明かりを頼りにして、私は手探りでスマホを探す。
__午前二時。
鈍く光るスマホの画面を見て、私はゆっくりと起き上がる。
ギシギシと音を立てて階段を下り、庭にある井戸から水を汲んだ。
「__今宵も月が綺麗ですね。」
「…え？……ああ、まあ…」
突然月が綺麗だと言われ、私はぼんやりと空を見上げる。
__そこまで綺麗か？
…いや、感性には個人差というものがあるから一概には言えないけど。
星は溢れそうな程瞬いているが、肝心の月はあまり見えない。
「__ッ、アハハ、貴女、思ってる事が分かりやすいですね。全部出てます、顔に」
「あ、いやぁ…すみません、よく言われます」
…ばれていたとは。
私もその人につられて、頭を掻きながら笑う。
「__本当は、今宵は満月なんですよ。でも、今は霞ががってしまって見えませんよね…。
こういう夜を、“ 朧月夜 ”って言うんです」
ふぅん…。初めて知った。
今までは、てっきりただの曇り空だと思っていた。
「__でも、アタシ…朧月夜は、嫌いなんです」
「え…？どうして……？」
初めてそこで、私はその人の姿をはっきりと見る。
彼女は、輪郭が少しぼやけていた。
__まるで、朧月みたいに。
「朧月夜って、残酷な夜です。__ごめんなさい」
その声を最後に、私の頭は真っ白になっていく。
__朧月夜が残酷って……何…？
続く (更新停止中)
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スミレと雨蛙 - 考える人さん» お久し振りです！先日は温かいコメントありがとうございました。ご期待に応えられるよう、日々精進していきます！ (2020年6月12日 17時) (
レス) id: 3fe02f622b (このIDを非表示/違反報告)
考える人 - オリジナル小説、おめでとうございます！！作者名、変えたんですね！素敵だと思いますよ( *^-^* )b応援しています！！(o^−^o) (2020年6月12日 17時) (レス) id: 0a8b9ee624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スミレと雨蛙 | 作成日時：2020年6月12日 15時
