A1 赤side ページ49
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「重岡の弟って可愛いよな」
中学生のとき同級生に言われたその言葉で俺はともへの恋心を自覚した。
それまでは可愛い弟を守らなきゃっていう正義感と独占欲から他の人たちより近い距離でとものことを見てきた。
でも、周りがとものことを気にかけてるとどうしても落ち着かなくて、あどけない顔するともをぎゅっと抱きしめた。
ともはただのスキンシップだと思ってるけど、俺はそのまま素肌に触れて身体ごと愛したいって思うようになった。
…血のつながりはないとしても、こんな気持ちあかんよな。
この思いを振り切るために中学の頃女の子の付き合った。
2人で下校したときともとすれ違って悲しそうに俺を見るから、彼女に適当に言い訳してともを追いかけた。もうそんな顔見たくなくて、誰とも付き合わないって決めたんや。
そばにいれればそれで良いと思ってた、のに。
・
「大毅なんて、嫌い！」
ともが離れていく日が本当に来てしまった。
苦しいほど泣いてももう戻らない日々。
もう、終わったと思った。
来るもの拒まず、去るもの追わずなタイプのともやから、きっと俺を忘れて生きていくんやろう。
だから、最後に屋上で自分の思いを初めてともに打ち明けた。
ちゃんと話せて良かったって思ったのに、ともは頬を赤く染めて泣いてた。
「お願いやからそばにいてっ…」
「これからはもっと好きになって隣にいたい」
俺のことをそんな風に求めてくれるとは思ってなかったから、我慢できず腕の中に閉じ込める。
兄じゃなく男として俺をみてくれてる。
またそばに居て好きでいても良いんやって、初めて心にゆとりが持てた。
それから…、
"だいきっ、好き"
火照った顔と汗ばんだ肌、呼吸が乱れたともに見つめられると俺の理性なんてないようなもんで、
夢中で何度も深く口付けて抱きしめ合って、全身でともを感じた。
あれから１年くらい経つんや。
まだ昨日のことのように感じる。
ともと一緒に暮らせなかったときは、流星と小瀧に様子を聞いてたんやけど、２人に嫉妬するばっかで俺って小さいなって苦笑するしかなかった。
・
「…大毅、ねえ
聞いてる？」
「…ん？あ、ごめん。
ぼーっとしてた」
「もう、じゃあいい」
あかん、ともとのこと思い出してぼーっとしてた。
キッチンに立つともに慌てて駆け寄って後ろから抱きしめる。
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はち(プロフ) - たまごんさん» ありがとうございます！そう言っていただくと励みになります！次回作今週中にアップしますのでよろしくお願いします。 (2022年5月16日 20時) (
レス) id: e8c998e3c3 (このIDを非表示/違反報告)
たまごん(プロフ) - コメント失礼致します。最近の私の楽しみと癒しでした！！本当に素敵なお話有難うございます。これからも応援させて下さい。 (2022年5月16日 17時) (レス) id: 8794961631 (このIDを非表示/違反報告)
Terrible(プロフ) - はちさん» ありがとうございます🙇♀️ (2022年4月15日 22時) (レス) id: 4d7c449ef7 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - Terribleさん» 過去の作品は只今リメイク中です。終わったら鍵外す予定です！ (2022年4月15日 20時) (レス) id: e8c998e3c3 (このIDを非表示/違反報告)
Terrible(プロフ) - はちさんの、作品を読みたいのですがパスワードが分かりません💦教えて頂けますか？ (2022年4月15日 18時) (レス) id: 4d7c449ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はち | 作成日時：2022年4月10日 19時
