Stuck w you

H45 ページ45

急に明かされる大毅の未来図に戸惑いが隠せなかった。

数ヶ月で別れが迫っていることは悲しい。
でも、2人でずっといる方法を一生懸命考えてくれたんやなってわかるから、俺が大毅に伝えることは一つだけや。





「１年も会えへんの寂しいけど、
俺も大毅と一緒にいたい。
ずっと２人でいたい」



　

「ともが不安なときはすぐに飛んでいく。
だから俺がともを愛してること忘れないでほしい。
どこにいても、とものことを想ってるから」



「だいきっ…」


伸ばした指が絡まって、ぎゅっと握る。
大毅の手が震えてるのがわかって、思わず両手で包み込んだ。

　
「だいきっ…
俺もどこにいても大毅が好き」


「絶対に離れへんから。
来年は絶対に2人でいような」



大毅が教えてくれたキスも、温もりも幸せも全部身体で覚えておきたくてずっと抱きしめあう。


ずっと甘えさせてくれて、欲しい言葉を全部くれて、笑顔で優しく涙を拭ってくれた。


心から大毅に愛されてるって思えるから、きっと俺らなら大丈夫。
ずっと同じ方向むいて一緒に歩いていける。

ちゃんと"2人で"決めたことだから。




・




それから大毅は受験で忙しく過ごすようになって、会う時間も減ったけど毎日連絡は取ってた。


大学の合格発表のときは一緒にいて、泣きじゃくりながらおめでとうって何回も言った。
大毅も泣いてて、とものおかげって。
俺大したことしてないけど、大毅の支えになれてたら嬉しい。


卒業後、東京に引っ越した大毅に会いに行ったときは、大学の友達の健人くんに洋服選んでもらってて見違えるほどにカッコよくなってた。


その姿にちょっと泣きそうになった。
大毅の服は俺が選ぶのが当たり前だったのに、あんまりカッコよくなって置いていかないでって。


でも中身は変わらなくて、2人きりの部屋で大毅はうんと俺を甘やかしてくれた。


夜、初めて俺からもう一回って強請ったときはめっちゃ照れたあと、真面目な顔で向き合ってきて、そのあといろいろ大変やった。
大毅の体力舐めてました。笑

H46→←H44

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す