S19 ページ19
また大毅から着信があったけど出なかった。
そのあと一言だけ"会いたい"ってLINEが来ていた。
数日後、昼前に桐山屋につくともうお母さんが来ていて、あっくんの図らいで奥の個室で会うことに。
深呼吸をしてテーブルについたけど、俺がテーブルに着くなりお母さんは涙目になってしまった。
「ともひろ、来てくれてありがとう」
「…うん」
「ごめんね、
今まで黙ってて…」
「ゆっくり話してくれればええから
もう、泣かないで」
ありがとうと言って涙を拭うけど、すでに目が充血していて、たくさん泣いたのかと心配になる。
一口お茶を口に含むと、言葉を詰まらせながら俺が産まれてからの経緯を話してくれた。
前に聞いたことと内容はだいたい同じだった。
新しく知ったのは、産んでくれたお母さんは身体が弱くて親友だった今のお母さんがずっと支えてたこと。
�陲舛磴鵑�大阪に帰ってくるときは一緒にお墓参りをすることもあったみたい。
そしてこのことを知ってるのは俺以外の家族とあっくん、�陲舛磴鵝⊇濛誓萓検�
淳太先生は俺と大毅の成長を見守りたくて、俺らの通う高校に移動してきたと。
俺が２０歳になったら話すつもりやったって、姉ちゃんと大毅と同じくらい大事に思っていると伝えてくれた。
昨日からずっとわだかまりがあって、なにを言われるかずっと怖かったからお母さんの思いを聞けて嬉しかった。
「話してくれてほっとした
ありがとう…」
「私もお父さんもお姉ちゃんも大毅も
皆んな智洋が大好きなんよ」
普段言い慣れない言葉を向けられて、恥ずかしさから俺が少し照れると、お母さんは安心したのかやっと笑ってくれた。
家に戻ってこないかと聞かれて悩んだ。
もう少し自分の気持ちを整理したいし、それに大毅となに話せば良いかわからない。
大毅は食欲もなくてずっと落ち込んでいるみたい。今日俺に会うって言ったら夏期講習休むだろうし、お母さんがゆっくり話したかったっていうのもあり言わないで来たって。
「週末だけ帰るんじゃダメかな？
大毅も受験勉強あるやろうし、邪魔したくないから」
「…わかったわ。
でも、大毅は智洋のこと邪魔なんて思わないと思う」
やっぱり不服そうやけど、なんとか納得してくれたお母さん。
その日の夕方、大毅から"話がしたい"とラインが入ってた。
週末帰ったときに話すと伝えて携帯を閉じる。
こうして大毅と離れて暮らす日々が始まった。
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はち(プロフ) - たまごんさん» ありがとうございます！そう言っていただくと励みになります！次回作今週中にアップしますのでよろしくお願いします。 (2022年5月16日 20時) (
レス) id: e8c998e3c3 (このIDを非表示/違反報告)
たまごん(プロフ) - コメント失礼致します。最近の私の楽しみと癒しでした！！本当に素敵なお話有難うございます。これからも応援させて下さい。 (2022年5月16日 17時) (レス) id: 8794961631 (このIDを非表示/違反報告)
Terrible(プロフ) - はちさん» ありがとうございます🙇♀️ (2022年4月15日 22時) (レス) id: 4d7c449ef7 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - Terribleさん» 過去の作品は只今リメイク中です。終わったら鍵外す予定です！ (2022年4月15日 20時) (レス) id: e8c998e3c3 (このIDを非表示/違反報告)
Terrible(プロフ) - はちさんの、作品を読みたいのですがパスワードが分かりません💦教えて頂けますか？ (2022年4月15日 18時) (レス) id: 4d7c449ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はち | 作成日時：2022年4月10日 19時
