君を甘やかしたい (ページ18)

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淳太は途中ケーキ屋で大量にケーキを買って戻ってきた。

「そんなに誰が食べるん？」

「神ちゃんとしげと俺。
神ちゃん今落ちてるから糖分が必要なんよ」

「こんなに？」

「まあ見てればわかるって」

神山は甘党なのは知ってたけど、こんなに食べれるん？

・

「着いたで。
今神ちゃん電話するから」

「あ、うん」

神山の家は高級住宅街の一角にあって、白を基調としたきれいな建物やった。
ここに本当に神山が一人で住んでるん…？
たしかに広い家に住んでるって言ってたけど。

「あ、神ちゃん着いたで。
はーい、待ってる」

淳太と神山が話すのあまり見たことないけど、俺と話すときより全然声のトーン明るいな。

「淳太、
神山に俺が来ること言ってあるよな？」

「え、言ってへんけど。
言ったほうが良かった？」

「当たり前やん！
神山もびっくりするやろ」

「大丈夫やと思うけどな」

涼しそうに笑うけど、その自信どこから来るねん。
神山に会いたくないって言われたらって、めっちゃ心配してるのに。
そんな心配をよそに分厚い扉が開かれた。

「淳太、いらっしゃい。
って、えっ、重岡さん？」

「重岡も来たいって言うから連れてきちゃった。
これ、食べたかったケーキ買ってきたよ」

「あ、ありがとう」

驚く神山を気にすることなく淳太は慣れた様子で家の中に入って行った。
玄関に取り残される俺と神山。

「ごめん、いきなり。
昨日ぶりやけど、会いたくて」

「僕も、重岡さんのことずっと考えてました」

顔を赤く染める神山が可愛いかった。