10 ページ10
土曜日、章大くんのお仕事前にいつものように朝ごはんを一緒に食べた。
なんとなくつけていた朝の情報番組。
テレビに映ったのは大きな花畑。
画面の中にはどこまでも広がる色とりどりの花が咲いていた。
私はその光景に思わず「わぁ〜」と声が出た。
『園内に大きな遊具もあり元気いっぱいに遊ぶ子ども達の姿もみられています』
そう話す女性アナウンサーの声で画面は切り替わり、大きな公園の遊具が映し出された。
葵「わぁー!ここいきたぁい!ぜったいいきたーい!」
そう言う葵志。
[はいはい。いつもの葵志のやつね。テレビで公園や遊園地を見た時に必ず言うセリフだもんね]
そう思いながらいつものように無視…。
安「ええなぁ。行こっか」
葵「ほんま?やったー!!」
私(無視しない人がいるんだった…。てか、大丈夫??人多いし…)
そんな事を思っていたら
『花の見頃は来週いっぱいぐらいだそうでーす』
と女性アナウンサーが花畑から手を振った。
安「来週いっぱいかぁ…」
葵「あかんの?」
安「俺、明日も仕事で来週は火曜日しかオフの日ないねん…。葵志、ゴメンけど行かれへんわぁ」
まゆ毛を下げた章大くんとは対照的な葵志。
葵「しょーちゃん、かようびやすみなの??ぼくといっしょじゃん!!!」
安「葵志、火曜日は保育園の日ぃやで?」
葵「ママ、かようび、やすみだったよね??」
だいたい土曜日に予防接種に行くんだけど、今回は予約がとれず来週の火曜日に行くことになった。
そのために保育園はお休みの予定にしていた。
安「そうなんやぁ。じゃあ火曜日行けるな♪平日やし人少なそうでええやん」
葵「やったー!いろは、かようびこーえんいくって!」
い「いくー!いろちゃんもこーえんいくー!」
そう言って玄関に走って行ったいろは。
葵「きょうじゃないよー!」
と葵志が追いかけて行った。
991人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雲 | 作成日時:2020年7月2日 2時