パープルベルベット《JUN》 (ページ16)

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１６．ずっとページ16

A「もういい年なんだからさぁ。」

そう言って楽しそうにブランコに乗ってる山本の近くまであるいていった。

山本「お前も乗れよっ。」

そう言われても。乗りたいけどスカートだし。
そう思って、隣のブランコに腰かけた。

A「もう、夜は寒いねー。」

夜風に肌寒さを感じて、自分の腕をさすった。

A「クシュン！！はぁ、さむ…。」

山本「あのさぁ…」

A「ん？」

寒くて地面を見ていたら、山本が近づいてきて、私の目の前で止まった。

顔をあげると真面目な顔をした山本が私を見下ろしていた。

A「どうした？」

山本は私のブランコの手すりを掴んで、

山本「お前のこと、ずっと好きだったんだ。」と言った。

私はびっくりし過ぎて何も言えずに、またうつ向いてしまった。

山本が私を？まさか！
だって、全然そんな雰囲気じゃなかったし。

えっ？今告白されたの？

混乱して何も言えずにいると、山本は優しく私の頭をポンポンと叩いた。

山本「返事は今出さなくていいから。びっくりさせてごめん。…寒いし、帰ろっか。」

山本を見上げると、もう後ろを向いていて、表情はみれなかった。

A「あっ、…うん。」

歩き出した山本の後ろ姿を見ながら、切ない気持ちでいっぱいになり、涙が出そうになった。

そのあとは駅まで送ってもらい、大丈夫だからと言って一人で帰った。