パープルベルベット《JUN》 (ページ2)

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２．キラキラページ2

朝の満員電車。

背が人より低い私はヒールを履いてもいつも埋もれてしまう。

(もうやだ…)

少し顔を横に向けてみると、ドアの脇の広告に昨日テレビで見た、
あのキラキラの松潤の笑顔があった。

その笑顔を見た瞬間、暖かい風が心の中に吹き抜けて行った気がした。

それだけの事なのに今日はいい日になりそう。って思える私って単純？(笑)

山本「大城！これ午後の会議までにまとめて、２０部ずつコピーよろしく！！」

A「えっ？ちょっ！！何で私が？」

同期の山本。周りの女子社員いわく、イケメンで仕事も出来て優しいなんて言われてるけど、
私にはよく分らない。

いつも叩いてくるし！

山本「聞いてないの？田中が別の仕事で出られないから、お前に頼めって。」

A「聞いてない！！会議までってあと３時間しかないじゃない！」

山本「俺も別の件で会議まで戻って来れないから。頼むよ！」

ポンっと私の頭を叩いてさっさとオフィスを出て行ってしまった。

ほら！また叩いたし。
３時間で資料を仕上げるなんて、昼ごはん食べてる暇もないよ。

「しょうがないか。」

はあー。と深いため息をついて、気合いを入れるために髪を１つにまとめた。

途中、今日は絶対帰りに呑みに行ってやろうと思い、高校からの友達のめぐに
メールを入れた。