終章─使い古したモノ─ ページ7
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その後、私と基山先輩は無事退院した。
しかし、私が基山先輩と血縁関係にあるという事実を知って以来、話すことは無かった。
それぞれの身内が病院に迎えに来て、親権を持つ者同士で顔を合わせる。
「初めまして。お日さま園の吉良瞳子です。」
「初めまして。AAの母です。いつもお世話になっています。今回は危険なことに巻き込んでしまって申し訳ありません。」
「いえ、こちらこそ……」
それから５分ぐらい話すと、私と両親は車の中に入った。
基山先輩も、姉さんと一緒に駅の方まで歩いていった。
そんな様子を、私は車のバッグミラー越しに見ていると、車が発進した。
「あなた。今話しちゃったら？」
母が運転する父に言う。
私は首を傾げて前にいる父を見る。
「A。今回こんな事があったから、引っ越すことになった。」
「え……」
「すでに転校手続きも済ましてある。これ以上この街にいるのも、あの学校に通うのにも限界がある。」
「それは……そうなんだけど…………」
いいのかな。
このままにして……
「校長先生も、その方がいいだろうって。だって、女の子だもん。いつまでも男の子の格好させられないわ。」
確かに、私の本来の目的は果たせた。
お兄ちゃんを見つけてもどうこうするつもりは無かった。
でも……………
「あら、今年はずいぶん早いわね。」
「初雪だな。」
両親の声に、私も窓の外をみると、ふわふわと白いものがゆっくりとこの街に落ちていく。
「……雪、かぁ…」
お兄ちゃんがいなくなった日も、こんな寒い日だったような気がする。
(もう、私がここにいる意味はないのかな…)
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コウ様(プロフ) - 早織さん» はじめまして、コメントありがとうございます！この作品の意図としては、最後の章の最後の段落の文に着目していただければなぁと思います♪駄作しかございませんが、ぜひ他の作品も読んでみてください！ (2018年4月30日 14時) (
レス) id: 73cb64b93d (このIDを非表示/違反報告)
早織(プロフ) - 全て読ませて頂きました！とても読みやすくて面白かったです(*^^*)コウ様さんの考えた何かには気づけなくて今凄く気になってます！笑 他の作品も読ませて頂きますね♪ (2018年4月30日 12時) (レス) id: a631cd4344 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コウ様 | 作者ホームページ：http://id37.fm-p.jp/484/eleven02/
作成日時：2017年3月27日 0時
