甘い日常 (( 永瀬 廉 ))

47: 伝えたいこと。( 新婚生活。) ページ47

‥









結局そのまま会はお開きになって、私とリカコは2人で帰った。




廉…。




あのあと本当に何も言えなくて、ただただ慰められていて。



そんな私を見て、リカコは呆れたような顔をしていた。






リ「…やっぱり後悔してるんじゃないの？」




「 …ん、してないよ 」




リ「それは絶対うそでしょ。


だってA、卒業式の日から一歩も前に進めてないもん 」





確かにそうだった。



あの日ボタンと、くちゃくちゃの字で書かれたメッセージを廉はくれたのに


「ずっと待ってる」



そう、伝えてくれたのに。







リ「このまま後悔して終わるんならさ、名古屋帰る前に伝えた方がいいよ。

この先、誰に永瀬がとられちゃうかわかんないし？
どうするの？廉が違う女の子と付き合ったりしたら 」





私は…、私っ…。




「 …そんなの嫌だ…っ 」





リ「…自分の気持ち、ちゃんと気づいたんじゃん 」





リカコは満面の笑みでそう言って





リ「 永瀬ね、帰り際に1人で堤防寄ってくって言ってたよ。

今から行けばちょうどいいんじゃない？」







そういって私の背中を押してくれた。







私は来た道を引き返して、堤防へと急いだ。







道の途中、ずっと頭の中は廉のことでいっぱいだった。



ずっとずっと好きだったの。


…今度こそちゃんと、伝えたい。








‥

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