死にたがりの手紙 8 ページ21
三「寒い…」
久「睫毛凍ってますよ…Aさんも」
『知ってるよ…もうおじさんにこの寒さは地獄だよ』
Aは震える体を抱き締めるようにして暖めながら相変わらず柔らかく笑って壁にもたれ瞳を閉じると車が動き始めた
久「何処に」
三「時間測って」
三澄はガラケーを取り出し電波が通じない事に苛つきながらも必死に状況を整理する
三「手紙に書いて飲み込む……犯人に見つかったら捨てられる､だから身体の中に入れてしまえば分からない｡ミケちゃんスゴイなぁ」
三澄はミケちゃんも書いたであろう紙を取りペンを握る
そんな三澄にAは自分が着ているグレーのコートを羽織らせ､久部はその上にダンボールを被せ暖をとらせる
『こんな状況で書いたんだね…暗闇で凍えながら必死で花ちゃん､助けようとしたんだね｡警察が見つけることを願って』
三「彼女達を好きにしていい権利は誰にもない」
久「はいっ」/『そうだね』
三澄は震える手で文字を綴るが指先の感覚が寒さで麻痺し思うように動かせない
久部は三澄の手を握りしめ指先を暖め､Aはその久部にカーディガンを羽織らせ擦って暖める
＿＿＿＿＿
久「止まった……18分です」
三「あっ電波っ」
『……』
三澄や久部が何かに反応を示す中Aは寒さで気持ちが既に瀕死状態なのか1言も発することなく身動きを取らない
久「何してんだ?」
三「出て出てお願いっ」
三澄はやっと繋がった電波を使いUDIラボに電話を掛け久部は出入り口の扉に耳をピタリとつけ外の音を聞いているがそれはすぐに止まる
三「誰か出てっ誰か」
呼び出し音が続き三澄の焦りは更に増す
するとガチャリと電話に出る音が聞こえ三澄はそれに食いつように声をあげた
三澄「あっ東海林っ「東海林は帰った」切らないでっ､切らないで｡切ったら一生恨む呪う」
中「何を非科学的なことを「芝山市蝶塚から車で18分の所にいます｡久部君とあとAと一緒に冷凍コンテナに閉じ込められました」犯行現場か」
三「そうです」
中「スマホの現在地は…Aのでもいい」
三「ガラケーなんです､すいません｡Aはデスクに置いてきてるそうです」
中「あぁ信じがたい」
三「事実です」
会話を終えると同時に止まっていた筈の車が動き始めた
死にたがりの手紙 9 ※誤字修正 8/17 14:06→←死にたがりの手紙 7
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天魔神(プロフ) - 青龍 葵さん» 大変お待たせしました!!本日更新しました (2018年9月14日 17時) (
レス) id: aed4fff229 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新はされないんでしょうか？ (2018年9月7日 15時) (レス) id: e202ca34d9 (このIDを非表示/違反報告)
天魔神(プロフ) - Ayameさん» ありがどうございました｡修正させていただきます (2018年3月22日 14時) (レス) id: aed4fff229 (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - すみません10でした。「今月は出ませんでした〜」と「遺体が集まるといえば〜 」は中堂さんではなく木林さんのせりふです (2018年3月22日 2時) (レス) id: dda21d32b5 (このIDを非表示/違反報告)
天魔神(プロフ) - Ayameさん» どこが違うのか教えていただいてもよろしいでしょうか？ (2018年3月22日 2時) (レス) id: aed4fff229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天魔神 | 作成日時：2018年3月20日 20時
