無事に 三 ページ3
家は一部が焼けていた程度で大半が無事だった
母は「そういう話は2人だけでしなさい」といい、近隣の片付けへと向かった
家へ入り昔、雨の日は並んで話した縁側へ先に座り促すように自分の隣を叩くと大人しくお前は座ると先に口を開いた
「それ、どうしたのか聞いていい？」
火傷の理由をただ聞くんじゃなくてその理由を聞いてもいいのか聞くお前の方がよっぽど優しいだろと思う
「いいぞ。これはな―――――
＿＿＿＿＿
赤紙を貰い、向かって数日のことだった
夜、敵の空軍に警戒しながら見回りをしていると爆弾が落とされた。警報が鳴り響き、火が燃え盛る中逃げ惑う人々を空いている防空壕へと放り込んでいく
すると木の破片が刺さっているのか足を引きずっているガキがいた
もう近くに空いている防空壕は無い
「おい!大丈夫か!木の破片抜くぞ!でかい声出すなよ!!」ｽﾞﾙｯ
取り敢えず声を掛け間髪開けずに木を抜き止血をする
特徴的な大きな目にいっぱい涙を溜めたガキは必死に唇を噛み締め声を出すのを堪えている
「よくやった(ﾋｭｰ)ﾁｯ!こい」
頭を撫でてやってると爆弾がまた落とされたようで守る為に腕の中へそのガキを抱き込む
様子を見る為に顔を上げるとすぐ近くで大きな音がした瞬間近くの石が爆風によって巻き上げられ左目へ刺さる
「あ゛っ!!くそっ!」
このままだと危険だ判断し一番近い防空壕へ走るが向かう途中火が大きくなったがそこを通らなければ防空壕へ行けない
一か八かで抱いていたガキに着ていた服を巻き付け走り抜ける
思ったより長く右側は空き地で火がなかったが左側が酷く焼けていく痛みと左目から流れる大量の血で意識が朦朧とする
それかれは無我夢中で走り防空壕へ入ったところで意識が途絶えた
＿＿＿＿＿
「そっから数日は熱にうなされて1週間後にやっと目が覚めた時にはもう左目は見えなかった｡軍医からは左腕の火傷は傷は残らないらしいが左側の腰部から首にかけての焼け跡と、この色が変わった目は治らないらしい」
言い終え黙ったまま見ていたお前は手を伸ばしたと思えば包帯の結び目をとき巻かれていたと目の包帯が解かれていくのを目を閉じて待つ
パサリと包帯が落ちる音と共に顔と頭部に開放感が生まれる
そろりそろりと瞼をあげ自分でも一度しか見ていない目の色を見せる
じっくりと目を見たお前はまたもや優しく俺に微笑んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天魔神(プロフ) - みかんさん» そうなんですよ!せめて番外編だけでも二人を幸せにしたくてつくっちゃいました!!ぜひご愛読おねがいします(≧∇≦) (2018年4月26日 22時) (
レス) id: aed4fff229 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 新しいのが出てる…！！！二人は小さい時から仲良しだったんですね(^^)最後は二人とも幸せになれて良かったです (2018年4月26日 19時) (レス) id: 4389491407 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フラミンゴ x他1人 | 作成日時：2018年4月25日 3時
