月とオオカミちゃんには騙されない② (ページ28)

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あ

ヒナ「ぃきます」

玲於、亜嵐は涙を必死でこらえた

手を繋いだ

「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、」

夜空に打ち上がった花火

色は

＿＿＿白

〈え、てことは･･･Aちゃん〉

ヒナは花火を見た瞬間涙を流し、しゃがみ込んだ

Aは涙を流さない

A「行きます」

前に行こうとしたA

しかし、壱馬が手を掴み、行かせようとしない

A「壱馬･･･」

壱馬「行かせたくない･･･」

A「行かなきゃだから」

壱馬「脱落させたくない･･･」

A「もう決まったことだから」

壱馬「A･･･」

Aが壱馬の手を優しくほどく

そして、前に歩いて行く

そこに女子メンバーが駆け寄り、Aを抱きしめた

ヒナ「ごめん、ごめんね、ごめんなさい」

しおり「Aちゃんごめん、ごめんね」

りな「なにも悪くないのに、」

もも「Aちゃん絶対戻すから」

A「みんな泣かないで、泣かないで･･･」

壱馬は涙を堪えようとした

北人「壱馬･･･」ギュッ

男子メンバーは壱馬を抱きしめた

壱馬「なんでなん、なんで、Aが･･･」

Aは女子メンバーの中から抜け、壱馬の方へと向かった

涼太「壱馬、Aちゃんだよ」

壱馬「A･･･」

A「壱馬ごめんね」ｷﾞｭｯ

壱馬「A、ごめん、ごめん、守るって決めたのに･･･」

A「壱馬、ありがとう、大好き」

その言葉を聞き、我慢していた壱馬の瞳から涙がこぼれ落ちた

A「壱馬行くね」

壱馬「っ」

Aの周りに全員が集まり、壱馬はAと手を繋いだ

全員が涙を流しながら最後のカウントダウンを行った

「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、」

夜空に打ち上がった花火

色は

＿＿＿赤

Aは笑顔で

A「みんな泣いてるの？泣かないで」

A「泣かないで･･･」