342話 ページ5
縁「やっと少し炎が立ったカ。だがそれしきの炎では、大陸の風に吹き返され_____己が身を焼く!!倭刀術、回刺刀勢!!!」
剣心が気がついた時のはすでに遅く、左腕が刺されていた。
左「剣心!」
恵「剣さん!」
斎「阿呆が。
『剣心!!』
直後、縁からおぞましい視線を感じ、Aは背筋が凍る。
縁「そして十年。少年はついに姉を殺した人斬りを見つけました。ところがなんと、その人斬りは名前を変えて、
剣心はAと縁の視線を遮るように静止する。
剣「これはお前と拙者の私闘…これより先の関りは無用…お前はここで必ず食い止める」
剣心の目には確固たる意志が宿っており、縁は口角を上げる。
縁「結構。では、お喋りはここまで。ここからが本番だ…いよいよ、勝負だ…」
二人がにらみ合う中、Aは薫に声をかける。
『薫。これ以上はもう下がって。今、一番狙われているから』
薫「さっきの眼のコト…」
『わかってるなら、早く』
薫「あの眼…単なる敵意の眼じゃない。なんて言うかもっとこう…それより上の_____」
『表現できなくてもわかっているなら、早く下がれ……いいんだ、
不安気な顔をする薫にAは苦笑して、言葉を続ける。
『今のうちであれば、薫や恵を助けられる…だから』
薫「嫌よ。確かに雲行きは怪しい。でも、剣心が本気で闘うと決意した今、我が身可愛さの余り、余計な水を差したくない」
『…わかった。絶対離れるな。わかったな』
薫「うん」
斎「甘いな」
斎藤が一言だけではあったが、水を差す。
『わかってる。どうせ、お前も助けてくれないのは重々承知だ。半分以上、俺等の敵だし』
斎藤は煙草をくわえながら、横目で見る。
恵「ちょっと、何ブツブツ言ってんの」
『悪い………にらみ合いを終わらせるためにも、掛け声してやるかぁ…真実を教えてやれ、剣心!!』
直後、二人は同時に攻撃を始める。しかし、一手一手が止められ、お互い一撃も決まらない状態であった。
縁「まだだな。この程度の技量では、本当に本気かどうか、とてもとても………試しに、飛天の技をもう一つか二つ、見せてもらおうか。倭刀術!!」
左「来る!」
縁「掌破刀勢!」
剣心はそれを避け、龍槌閃を繰り出そうとする。
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作者名：つっさん | 作成日時：2021年2月24日 16時
