もう一人の人斬り玖 (ページ41)

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427話ページ41

剣「巴をも殺めた人斬りの罪をあまねく償う答を!!!」
縁「…そうか。やっとわかったというのか………ならば、悪あがきなどするコトなく、ここで処罰を受け入れろ‼︎」
縁はカッと目を見開くと、剣心の右脇腹を突き刺す。
操「うぐ!」
恵「剣さん!」
剣「ぐっ!」
縁「哈阿阿ッ!‼︎倭刀術、轟墜刀勢!」
倭刀を突き刺されたまま、剣心は投げ飛ばされ、受け身すら取れないまま砂浜へ落下する。
縁「人を殺めた罪は、死という罰によってのみ、ち償われる!だが死人に罰を下す術はない。だから愛する者が、代わりに罰を執行する‼︎咎人はもがき苦しみ、絶望と後悔の中で死んでいく!それが答だ‼︎立て!貴様の罰はこれしきではあがなえん!立て‼︎」
『…剣心‼︎』
Aは剣心の名を呼ぶと同時に、縁を静止させたい気持ちがあった。斎藤と蒼紫は縁の顔に浮かび上がったモノに違和感気を感じていた。剣心は刺された腹部から激しい出血を起こしていた。縁はAを横目で見ると、Aの姿は巴へと変化するが、巴は笑っておらず、剣心の前に倭刀を投げ刺す。
縁「…………そうだな。このまま貴様を殺すのは、もはや、た易い。た易いが、しかしそれでは同じ____…俺の眼前で姉さんを斬殺した貴様と同じになる…自害しろ。その逆刃刀とか言う偽善の刃を捨て、自らの意志で、この正義の刃を手にし、そして死ね。さあ!死ね!死ね!!死ね!‼︎死ね‼︎死ね!死ね死ね死ね死ね!死ね死ね!死ね死ね死ね死ね‼︎死ね死ね!死ね死ね死ね死ね!死ね死ね死ね!死ね死ね死ね死ね!!死ね!!!」
カンカンと太陽が照らす下で、剣心はゆらりと立ち上がると倭刀を引き抜く。
縁「そうだ。それで____!」
剣心は倭刀を縁に投げ返した。息を切らし、なんとか立っているように見えた。
縁「……何のつもりだ?」
剣「…闘う前に言った様に、拙者はまだ死ぬ訳にはいかぬ…」
縁「貴様‼︎数え切れぬ程、命を殺めておきながら、自身が死ぬのは、そんなに恐ろしいのカ‼︎」
剣心がカッと目を見開くと攻撃を弾き、縁はその反応の速さと気迫に圧倒される。
剣「「死」は恐ろしくない………だがそれで罪は償えるとは、どうしても思えない。まして、自害などという、命の投げ捨てなどでは、尚更思えない。縁、お前が仕掛けた生き地獄の中で、拙者は考えた……生のコト…死のコト…罪のコト…罰のコト…そして結局、たどり着いたのは、原点…決して捨てるコトの出来ない、拙者唯一の真実____…」