6話 ページ6
『良いよ良いよ、気にしないで。俺もあの後、剣心に回収されたから』
剣「酔いつぶれてたんでござるよ」
薫「え〜!見たかった!」
剣心は誤解を生みかねない言い方をするなよと内心思いつつも事実、回収したことに間違いは無いからと隼人に注意するのを諦める。薫は残念そうにしょんぼりする。隼人は正直なところ、どんな顔をしているかを知ってるのは剣心だけだが、曰く、男が見ても、女が見ても惚れるだろうな…色んな意味で、とだけ
『あれ?弥彦はまだ寝てるの?』
薫「そうね。何時もなら素振りしてるけど…昨日の様子じゃね…起こしてくるね」
剣「昨日はかなり早くに潰れていたが、まだ残ってるのでござろう。そろそろ起きると思うでござるが」
そう話していると、沈んだ顔の弥彦が厨にやって来る。
弥「おはよう…」
『気分が優れない様子だな。大丈夫か?弥彦、そこに座って。剣心、水貰える?』
弥「すげー頭痛い。気持ち悪いし」
『ありゃ〜。完全に二日酔いだね』
薫「剣心、玄斎先生か恵さんを呼んだほうがいいかしら?」
剣「隼人、はい、水。一応様子を見てから判断した方が良いでござるよ」
『弥彦、飲めるか?』
弥彦は頷きながら湯呑を隼人から受け取り少しずつ水を飲んでいると勝手口の方から声がした。
左「何で女狐が居るんだよ!?」
??「あ〜ら?私が剣さんに会っちゃいけないって言うの?」
薫「恵さん、良いところに!弥彦が朝から気分が良くないそうなの」
恵「あら、そうなの?それとそっちの剣客さんはどちら様?」
剣「拙者の旧友でござるよ」
『西田隼人だ。よろしく』
恵「高荷恵よ。医者をしてるの。こっちこそ、よろしく」
隼人は会津の人で高荷って親戚が居たな…後で剣心に聞いてみるかと頭の片隅で思う。すると、恵の方から声をかけられる。
恵「隼人さん。後で少し良いかしら?」
『…?構わないけど』
この時、隼人は恵との関係に驚く事になるとはまだ知らなかった。結局、弥彦は二日酔いだった。隼人は内心、恵に呼ばれたけど、まさかもうバレた?今日、晒しはいつもどおりに巻いてるし、パッと見だとわからないと思うのだが…いやでも、相手は医者だ。気付くか…そういえば、会津の親戚に高荷って居たが真逆な…と一人思考を巡らせながら恵のもとへ向かった。
『隼人だが、入って良いか?』
恵「どうぞ」
『何のようだ?』
恵「貴方、Aちゃんよね…?」
『そうだよって言ったらどうするの?信じるの?』
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作者名：つっさん | 作成日時：2019年10月1日 9時
