37話 ページ37
薫「でも、稽古をつけてもらえないようじゃ、いつまでたっても強くなれないわよ」
由「う…!」
薫「由太郎君がよければ、あなた、
由「!」
弥彦は驚きを顕にする。
弥「何!!」
薫「「見返す」とか「叩きつける」とかって気持ちは置いといて、まず剣術をやりたいって気持ちだけで稽古を受けてみて。それから弥彦と二人で互い競い合えば、きっと強くなれるわ」
由太郎は突然の事で困惑していた。
その時、門の前では四人組の男が攻め込もうとしていた。
「神谷活心流。まちがいない、ここだな」
「相手は先生が一目置く程の剣客だ。油断めされるな!」
それを知らない一同は道場で薫の話に賛同していた。
由「俺が……
薫「どうかしら。まあ由太郎君の気持ちに任せるけど」
剣「成程…それはいいかもでござるな」
『だな。俺の個人の意見としては、雷十太のとこに置いとくには惜しい人材だと思うがな』
弥彦だけは猛反発する。
弥「俺は反対だぞ!こんな生意気な二番弟子!!剣心も薫もAも何考えてるんだ!こいつは雷十太の弟子だぜ!!」
由「お前」
弥「あん?」
由「さては俺が稽古をして自分より強くなるのを恐れているな」
由太郎はそう言ってニヤリと笑った。一方、弥彦はその言葉に頭にきたようであった。売り言葉に買い言葉となって激しい押収が繰り広げられた。
弥「バーロー、てめえなんざ何やっても強くなねーよ!」
由「あんだとぉ!チビ!」
すると剣心とAが突然何かに気付き、Aが叫ぶ。
『みんな壁に避けろ!!』
入り口の前に剣心が立ち、その間にAは自室に置いてある愛刀を取りに行った。
「キエエッ!!」
叫び声と共に外から槍が扉を突き破った。直後にAが戻って来ると剣心は抜刀し、扉を切り捨てた。その後ろから、抜刀した状態で編笠を深く被った四名が突破してきた。
由・弥・薫「な!?」
突破してきた四名は編笠を外し、槍や双身刀、太刀などを構えていた。
「失敬。我々は…」
『言わなくてもわかるさ。雷十太の同士だろ?』
??「それなら話が早い。単刀直入にうかがいましょう。我々の同士になるか否か。状況をよく考えてお答えください」
同士の一人がそう言って双身刀を構えた。
『剣心よぉ。これって脅迫じゃねえか?説得じゃなくて』
剣「ああ。拙者たちは意思を変える気はござらんよ」
??「ならば、死あるのみ!!」
薫「剣心!Aさん!」
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作者名：つっさん | 作成日時：2019年10月1日 9時
