【実況者】こんなに好きなのはあなたが初めて【キヨ】 (ページ8)

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第55話ページ8

｢…で？どうしたの？｣

その人達が完全にいなくなったあと、笑顔で私に問いかけるフジ。

あっ…なるほど…
男に勘違いされた私を助けてくれたのかな…？

｢フジありがとう、でもよくあることだから大丈夫だよ！｣

そう、本当によくあることなのだ。
現に初対面でキヨに男と間違われている。
だから慣れっこなのだが…

｢でも、Aちゃんは女の子だから｣

そう真っ直ぐ見つめて言われ、思わず目をそらす。

｢あ、ありがとう…｣

小さくつぶやくと、満足そうにうん！と答えるフジを見て、私も笑顔になる。

｢それで、相談なんだけど…｣

｢ってな訳で、男であり、キヨのことをよく知るフジにご指導いただきたい｣

頭を下げながら言うとフジは笑って、任せなさいと言ってくれた。

｢でもキヨの好きなものか～、食べ物なら何でも喜びそうだけどな｣
｢んー、そう思ったんだけどやっぱり形に残るものがいいかなあって。｣

残るものかあ…
そう呟き腕を組みながら一緒に考えてくれるフジ。

｢例えばフジなら何だと嬉しい？｣
｢俺か～…んー…使えるもの、かなあ？｣
｢なるほど…｣

確かに飾るものより使えるものの方が男の人にとっては嬉しいだろう。
だからといって食器とかだとなんか違うよなあ。

となると…

｢｢アクセサリーとか？｣｣

そう顔を上げて答えると、フジと見事にハモった。

｢さすがwww｣
｢綺麗にハモったねww｣

2人で笑いながらも、とりあえずアクセサリーショップへと向かうことにした。