第18話 ページ20
「あ、いや、え？」
なんとか誤魔化そうとヘラヘラ笑ってみたが意味はなく、問い詰められる。
「あの、えっとー…ごめんなさい！！！」
どうすればいいのかわからずとりあえず土下座した。
「え」
「なんで！？」
二人の声が頭上から聞こえる。
そのまま動けずおでこを床につけたまま停止する。
「ちょ、顔上げて？ね？」
フジがすぐに駆け寄ってきて体を起き上がらせてくれた。
どこから説明すればいいのかわからず無言でいると、
「俺らのこと知ってるの？」
キヨが口を開いた。
本当の答えを言っていいのか、嘘をついて知らないふりをするべきなのか…
迷っていたが真っ直ぐに見つめて真剣な顔で聞いてくる彼を見ていると嘘をついてはいけないと思った。
「知ってます。というか、なんていうか…」
「ファン？」
言っていいのかわからず困っていたら、私の代わりにフジがその言葉をつぶやいた。
「えっ…」
なんでわかったのかわからず戸惑っていると、
「ごめん、昨日パソコンの画面見ちゃって…」
「あっ…！！」
思い出した。私のパソコンの画面は最俺だ。
「ご、ごめんなさい…」
悪いことをした気分になって思わず誤ってしまった。
「いやいや謝らなくていいんだよ！」
ねぇキヨ？と明るくいうフジに、あぁ、と一言返すキヨ。
「というかお前らパソコンの中身を見るほどの仲なの？」
キヨが不機嫌そうに言うのでこの前のコンビニであったこと、昨日遊んだことを話した。
「だからAちゃんは大丈夫だよ！」
顔バレのことだろうか。
ここまで人気だとばれたら大変なのだろう。
私はもちろん言うつもりはない。
「まあフジが言うなら…」
そう言いながら私の顔をもう一度見つめる。
その顔があまりにもかっこよくてドキッとする。
鼻血が出そうだ…
「Aって言ったっけ？お前、言わないって約束できる？」
低く尖った声にビクッとしながらも、できますと答える。
「そっか、ならいいや！」
私の答えに満足したのかくしゃっと笑い明るい声で言う彼。
その笑顔を見て緊張が解けたのか、私は気絶してしまった。
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作者名：白虎 | 作成日時：2016年2月12日 3時
