第12話 ページ14
ピピピピピピピピピピピピ...
けたたましく鳴り響く目覚まし時計。
何度目だろうか。
スヌーズの為止めても止めても鳴り響く。
「あーもーうるさい！！！！」
そう叫びながら起き上がり時計を見ると13時17分。
ぼーっと時計を眺めながら頭の中で今起きている状況を整理する。
確か今日はフジと会ってゲームを貸す約束をしていたはず。
その時間は13時だったはず。
だけど今は...
やばいやばいやばいやばいやらかした。
急いでLINEを開くと不在着信が3件。フジからだ。
すぐにかけなおすと2コール目で彼は電話に出た。
「あ、もしもしAちゃん！？だいじょう...」
「ごめんなさい寝坊しました！！！！！！！」
彼が言い終わる前に叫びながら携帯に向かって土下座をする。
すると電話の向こうから甲高い笑い声が聞こえてくる。
「えー...と...フジさん...？」
何が面白いのかわからず問いかけると、彼はようやく落ち着きを取り戻したのかごめんごめんと言った。
「いやー全然来ないし電話も出ないから事故ったのかと思って心配してたんだけど...」
寝坊でよかった、と笑いながら言う彼に再度罪悪感が芽生え、ごめんなさいとまた携帯に向かって土下座をした。
「まだコンビニにいますか！？」
「うん、いるよ〜」
「今すぐ走って行きますので待っててください！！あ、寒いので中入っててください！！！」
支度しながら伝えると、
「いいよいいよゆっくりで。危ないから事故らないように車よく見て来るんだよ？」
そう返されますます罪悪感が強くなる。
本当にごめんなさいと伝え電話を切ると急いで支度を済ませ、家を飛び出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白虎 | 作成日時：2016年2月12日 3時
