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75 6人の休暇_3 ページ40

「ユリカナかー!」


やってきたのはユリカナ。
舞台や闘技が好きな賑やかな街だ。



白雪はフードをかぶる。


「あっれ 何お嬢さん
外だとそんなんかぶってるのかい?」


「うん 場所にもよるけど
この方が歩きやすいからね」




そう白雪の髪は目立つ。

クラリネスに来たばかりの頃
Aと薬草調達に行ったとき誘拐されて以来、
外を歩くときは気をつけているようだった。
(7 人攫い より)






少し離れたところで何かが始まるようだったのでミツヒデが木々と白雪を連れていった。





残されたAにオビが話しかける。
ゼンも耳だけ傾けていた。




「…お嬢さん 前に外で危ない目にでも合ったわけ?」

『ああ…うん、少し…私の不注意もあるけど』


冴えない返事だ。



「A嬢も一緒だったのかい?」

こくん、と頷く。
実際あのときのことはAにとって悔しいものだった。

自分がいながら未然に防ぐことができなかった、と
ため息をつき額に手をやる。



「ま、もう大丈夫でしょ
俺もいますしね。2人でいれば向かう所敵なしってね!」

ニッ、と笑ったオビをみて
Aは目をみひらく。

眉を下げ 小さく笑うと
オビの顔をみる。





『うん、そうだね

頼りにしてますよ 相棒さん』




Aから 相棒、と言ったのは初めてだったので
オビは少し驚いた顔をした。

しかし すぐに笑顔になると
嬉しいねぇとご機嫌な様子だ。


「お前らなぁ、、俺いるの忘れてるだろ」
ゼンが呆れた声を出す。



オビとAは顔を見合わせて笑った。


「まぁそれじゃ隠してても何も言えないですね」




「まったくな 阿呆がいて困る


綺麗なのにな」

すこし遠くにいる
白雪をみつめるゼンの瞳は熱を帯びていた。



「俺にそんな口説き文句言ってないで
デート気分でも味わったらどうですか 主」


デ!?とゼンはたじろく。
相変わらず、いじりがいがあるらしい。
オビは楽しんでいる。


ごちゃごちゃと言い合っている
オビとゼンを連れ、ミツヒデたちのもとに向かう。





「望んでいます」
「うん頑張ろうな!俺たちもいるからさ」
「はい!」

ミツヒデたちの会話の一部と
白雪の決意のこもった澄んだ声が聞こえた。





なんとなく、話の内容に察しがついて
Aは微笑んだ。



きっと彼女はこう言った。
__ゼンとこの先も共にあることを
望んでいる、と。

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Spring greens(プロフ) - 寧子さん» 本当にすみません(・_・;でもそんなにしっかり読んでいただけるなんて感激です!ありがとうございます! (2016年2月19日 18時) (レス) id: ab27827dfa (このIDを非表示/違反報告)
寧子(プロフ) - Spring greensさん» なるほどです!理解しました最後まで読んだので見落としていたら嫌だったのでまた読み替えていましたww丁度この2を見てますw (2016年2月18日 22時) (レス) id: 2c750c2fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Spring greens(プロフ) - 寧子さん» すみません、説明不足でした!まだ書いていません!これからの予定です。anotherstoryの5以降、ということになります。 (2016年2月18日 22時) (レス) id: ab27827dfa (このIDを非表示/違反報告)
寧子(プロフ) - Spring greensさん» それはもう書いてるということですか?!これからですか?すみません理解力なくて読んでる時私が見落としたりしてるのかな汗それならスミマセン(_ _)でも私この作品大好きです!!! (2016年2月18日 22時) (レス) id: 2c750c2fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Spring greens(プロフ) - 寧子さん» なかなか鋭いですね!笑 いま、このシリーズも長いこと5までやらせていただいておりますが もう少し先で明らかになるかもしれません笑 実はもともと決めていた設定があります! (2016年2月18日 6時) (レス) id: ab27827dfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Spring greens | 作成日時:2015年11月16日 16時

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