【進撃の巨人】 IQ200の天才少女 (ページ1)

今日:13 hit、昨日:5 hit、合計:156,053 hit

IQ 1 ページ1

-地下街-

男「いたぞ！あっちだ！」

男2「絶対につかまえるんだ！いい値がつくぞ！」

「チッ…」

立体起動装置を使って、地下街を駆け回る。

男たちの狙いは、俺自身ではなくてこの頭。

小さい頃は両親に守られて育ってきたものの、五年前両親は誰かに殺された。

もう大人だった俺にとっては、いつかそうなるだろうと思っていたことだったから、死を悲しむことより逃げることに集中しなくては、と思った。

それから、死んだ兵士から奪い取った立体起動装置をつけて、逃げ回る日々を送ってきた。

ふと後ろを見ると、もう撒けたようで誰も後ろにはいなかった。

「そろそろここで身を隠すのも限界か…」

どこかの区に移った方がいいか…。

シガンシナ区やトロスト区は、大型巨人達によって、行けなくなってしまった。

とすると、ここから近い区は…。

「カラネス区…」

ここから少し遠いけど、今から行けば夜には着けるだろう。

「っし、行くか…」

.

コツ…コツ…

壁上を歩く度に、足元から音が聞こえてくる。

今は、月明かりを頼りにカラネス区に向かって歩いている。

駐屯兵団などの紋章がついた上着はないけれど、立体起動装置を持っていれば何とかなるだろう。

さすがに血の付いた服は着たくないんでね。

「ふぅ…」

ふと壁外に目をやると、夜だからか巨人はいなくて静かだ。

そのまま壁外の方へ身を乗り出し、下を見下ろす。

今は巨人がいないし、壁外側の壁を立体起動で行った方が、途中で兵士に会わなくて済むだろうか。

途中でもしかしたら巨人に会うかもしれないけど、どうせ大きくても大型巨人じゃなければ俺がいる場所までは届かないだろう。

「どーっすかなぁ…」

壁際まで行き、腰かけるように座って足をぶらぶらとさせる。

一応護身用のナイフは持ってるものの、今まで使ったことが無い。

いつも男たちから逃げるか、憲兵団から身を隠すかしかしていないからだ。

かといって、決して使えないわけではない。

格闘術だって、小さい頃親に教えてもらった。

だから、兵士に会おうが会わまいが関係ない。

「…ま、会ったらそんときか」

小さく息を吐き、立ち上がる。

カラネス区に着いたときのために、ガスを使わないことにした。

そうして歩き出そうとしたときだった。

コツ…コツコツ…

？？「…？だ……」

？？「……、ただ……」

「っ！」

足音と声が二人分聞こえる。

俺は、逃げるよりもナイフを持って戦闘態勢で構えた。