90話 ページ40
Aは伊黒の動きが変わったのを見た。
――彼、一体何を……
そう思っていると、ふと音が聞こえた。
ここにはいないはずの音が。
『善逸？』
善逸だけではない。
伊之助やカナヲが愈史郎の札で現れた。
だが、そうしていると、伊黒の刃が赫くなっていて、鬼舞辻への一撃を与えた。
「遅い！！赫い刃で斬られると無惨でさえ再生が遅くなる」
実弥の言い方からして、恐らく過去の戦いでもそういう状況があったのだろう。
そう考えていると、悲鳴嶼の刃も赫くなり。
Aも動き回っていると、実弥が冨岡とAを見つけた。
「A！！冨岡ァァァ！！受けろォォ！！」
唐突に呼ばれた二人だが何とか刃をぶつけ合い、熱を移し合うかのように強く握った。
それなりに力がいるものの、男二人からの圧に負けないようにAも力を込める。
すると三人の刃も赫くなった。
(――刀身が赫く…！？)
赫くなったかと思えば、
「カアアア！！夜明ケマデ一時間三分！！」
鎹鴉が夜明けまでの時間を知らせる。
そこで実弥は叫んだ。
「余裕余裕！
糞味噌にしてやらァァァ！！！」
足元に札が落ちているのを見て、Aは動きながら拾う。
すると、見えなかったものが見える。
『へぇー、そういうこと』
見えなかったものが見える。
それは実弥も同じだったようで、二人で動き出した。
いくら強化されたからと言えど、ちらほら当たっている鬼舞辻の攻撃に、Aも血が滴る。
『立てよ、自分』
Aは自分を鼓舞した。
あっちこっちが痛む中、Aは派手に脇腹を掠めた。
『っ』
「A！！」
『大丈夫だから行って！！』
実弥が心配そうだが、Aは叫ぶ。
すぐ止血すると、Aは走り出す。
「おねえちゃん」
『私を見てる暇ないでしょ！
敵はそこ！！』
「っ」
『師範の仇は目の前にいるんだよ、善逸！！』
同時期、悲鳴嶼は叫んだ。
「伊黒！！体を注視しろ！！見え方が変わらないか！
他の者でもいい！！体が透けて見えないか！！」
Aは刀を握って、悲鳴嶼の言葉通り見てみた。
その時体が透けて見えた。
『雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃』
Aが鬼舞辻の急所の一箇所を切った時、伊黒も透けて見えた。
だが、Aが鬼舞辻に一撃を与えたことで、鬼舞辻は一撃を繰り出した。
その一撃で、カナヲ以外全員がやられた。
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やぁと(プロフ) - 柚葉さん» コメントありがとうございます！優しい彼を描けて良かったです。ラストはすごく悩んでできたシーンなので、涙を流していただき感無量でございます。ここまで長々とお付き合い頂きありがとうございました！またの機会がございましたらよろしくお願いしますm(*_ _)m (2021年11月25日 20時) (
レス) @page49 id: a03889f26b (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 完結おめでとうございます！実弥さん推しの私ですが、こんな実弥さん大好きです！ラストは涙流しながら読みました。 (2021年11月25日 19時) (レス) @page50 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
やぁと(プロフ) - 金平糖さん» 再びコメントありがとうございます！どうにか無事に完結を迎えられました！感動的なラストを金平糖様にお届けできて幸いです。長々とお付き合い頂きありがとうございました！またの機会がございましたら、その時もどうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m (2021年11月25日 17時) (レス) @page50 id: a03889f26b (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 完結おめでとうございます。最後の最後でどばーーーっと涙が… 本当に、完結おめでとうございます！ (2021年11月25日 17時) (レス) @page50 id: 63ca64d519 (このIDを非表示/違反報告)
やぁと(プロフ) - 実弥＆左馬刻＆勝己LOVEさん» 原作とはかなり性格違ってるのでは？と申し訳ないと思いながら書いてるのですが、喜んでいただけて幸いです。これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2021年11月14日 23時) (レス) id: a03889f26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やぁと | 作成日時：2021年10月27日 17時
