4話 ページ4
不死川実弥side
入学して約三週間。
体力測定が行われた。
『いや、どうしよう、推しが尊いねぇ、宇髄助けて、私にその心臓をよこせ』
「無茶言うな」
不思議なやつが傍らにいるが、シャトルランで俺らのクラスの番が来た。
男女別々でやるっつって、先に終わるであろう女子から始まったんだけど、
「一人だけ体力やばい奴がいる!」
大体が五十から七十の間で抜けたのに対して、隣の席の白濱Aだけは百超えても止まる気配が無い。
ウチの地区の部活はどっちかっつーと弱小だから、もしアイツみたいなやつが居れば重宝するなぁってのは見てて思った。
「あいつ、本ばっか読んでる癖に体力馬鹿なんだよな昔から」
「そうなのか?」
「持久走でも常に一位。
体力あるから本気で走っても問題無いんだよ。
そんじょそこらの連中より身体能力は異常に高いぜ」
「へぇー」
俺と伊黒が感心していると百二十を超えたあたりで、先生が止めた。
男子の平均すら超えてる白濱に殆どが拍手すると、Aはそんなに乱れてない呼吸で女子の輪に戻って行った。
次は俺ら男子の番だけど、アレを見せられると対抗心が増すわけで。
俺らも百十五超えて残ったのは、宇髄と伊黒だった。
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作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月1日 23時