36話 ページ36
Aside
夏休み初日。
一日宿題に費やした。
夏休み二日目、同じく宿題。
夏休み三日目、同じく宿題。飽きました。
夏休み四日目、最後の宿題が終わりました。
さて暇です。
『暇!!』
掃除とかはやるほど散らかってないけど、掃除機でもかけるか!
とか言って掃除機終われば後は何も無い。
『はぁーー、無理、暇』
推しが足りない。
宿題なしでは死にますね。
どうしようと床でごろ寝して考えてると、インターホンが鳴った。
『……はーい』
「あ、A、おれだ」
待って待って待って待って、そこには推しがいるじゃないか!!
『あらやだ私ってば疲れすぎて夢見てるかしら』
「何だそれ」
『今開ける』
「おう」
推しが笑ってた、えっ、どうしよう。
私はテンパりながら玄関のドアを開けた。
「よっ」
『あらやだ、さねちゃんじゃないの』
「なんだよ、さねちゃんって」
私は鼻を啜って実弥に抱きついた。
「どうした?」
『んーん、なんでもない』
「そうか、なんでもないか。
入ってもいいか?」
『うん』
私は離れると実弥を入れた。
久しぶりの推しに感動して泣けた。
『待ってなんで居るの?』
「彼女に逢いに来てダメなのかよ?」
『うっわすぐそういうこと言う』
私は溢れた涙を拭うと、もう一度実弥に抱きついた。
『おうちはいいの?』
「母さんの出産が違ぇから、チビたちはばあちゃん家に行ってる」
『実弥は?』
「俺はお前がいるからって残った。
あっちは玄弥も居るし、ばあちゃんもじいちゃんもいるし」
私は嬉しさのあまりに実弥の肩に額をグリグリと当てた。
誰か彼氏のカッコ良さを何とかしてください。
愛されてるって、実感して嬉しさのあまりに泣きそうです。
既に泣いてるんですがね!!!
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作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月1日 23時