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翌日から、私の修業は始まった。
会社では普通に、横尾さんとすれ違ったりもする。
だけど他の社員とすれ違う時と同じように、軽く会釈をして歩みを止めず通り過ぎる。
倉庫みたいな自分の部署に戻っては、さっきの横尾さんのイケメンぶりを思い出しては、１人で浸ってみたり。
かと思えば、数日も会わない日もあったりで。
正直、毎晩のテレビ電話がなかったら死んでたかもしれない。
だけど私は、バカみたいに横尾さんを盲信してるから。
絶対に私をここから救い出してくれるんだと信じて、意味もなさそうな仕事を黙々と進めていた。
相変わらず私は後をつけられていて、仕事終わりは必ず、いつもの人が私の後を律儀につけてくる。
だけど週末は違う。
先週いきなり空港へ移動したことから、金曜日の夜は３人がかりで後をつけられていた。
ごめんね、今日は部屋に直帰なのに。
そして午後２２時ぴったりに、横尾さんからテレビ電話が入る。
『Aの週末の予定は？』
「何もしないよ。
引きこもる予定。」
『そう言えば、Aの部屋って行ったことないんだけど。
行ってみたいな。』
横尾さんは簡単にそんなことを言ってのける。
しばらく会えないって言ったのは、横尾さんの方じゃん。
だけどすぐ本気にしちゃう私は、部屋の明かりを消して、カーテンの隙間から外を窺ってみた。
…いるじゃん。
マンションの前には車が不自然に停められていて、運転席にはいつもの人がいるのが見えた。
「だめだよ。
今日も来てるもん、あの例の秘書課の人。」
『残念。』
その言い方は、冗談っぽい言い方じゃなくて、本気で残念がってる言い方だったから、私は何故かうれしくなった。
「横尾さんって、一人暮らしなんだっけ？」
『そう。
社会人になってからは、ずっと。』
「どんな部屋？」
ただの興味本位で聞いただけだったのに、
『来る？』
なんて、意外な答えが返ってきた。
「本気？」
『けっこう本気。
何か方法があればいいんだけど。』
それ、真顔で言う？
さっきから横尾さんは変だ。
会えないって決めたはずなのに、言いだした本人から会いたがるとか、反則じゃない？
…だんだん私も、その気になってきちゃったじゃん。
「今、部屋の明かり消したんだけど、そろそ撤退するみたい。
車のライトがついたから。」
『誰もいなくなったら、おいで。』
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鈴木さん(プロフ) - 失礼しました、素敵な作品です。これからも応援してます。 (2020年12月18日 4時) (
レス) id: 3afdd984d0 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木さん(プロフ) - 初めまして。とても面白くて内容もスっと入ってきて幸せな気持ちになれました。横尾担ではないのですがとっても素敵なお話しで作者様も、横尾さんご本人までも好きになりました。他の小説も楽しませていただきます。素敵な咲く日ありがとうございます。 (2020年12月18日 4時) (レス) id: 3afdd984d0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆかぺんさん» ありがとうございますm(__)m長い時間かかりましたけど、お付き合いいただいてありがとうございました！またAB型も読んでやってください♪ (2018年12月27日 0時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 横尾渉さん» お返事遅くなりまして申し訳ないです(/ω＼)とうとう完結させていただきました。読んでいただいてありがとうございました！ (2018年12月27日 0時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぺん(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずーっと読ませていただいて、最後はどうなるのかと思いましたが、ハピエンで良かったです。他の作品のkとmも読ませていただいてました。ありがとうございました。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年7月8日 3時
