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「それって、お互いの部屋に？」
だけど横尾さんの声は、至って冷静で。
それがとても怖く感じた。
「私の部屋で飲んでたりして、終電逃した時とか…。」
どんなに取り繕ってみても、私と俊哉の関係は正当化できないような気がした。
普通の男女は、いくら親友関係にあっても、お互いの部屋に泊まったりなんかはしないよね。
「ごめんなさい。」
とりあえず謝ってみる。
なんで謝ってるのか自分でもよく理解できてないけど、嫌な気持ちにさせてごめんなさい、的な気持ちで。
「別に謝らなくていいけど…。」
そう前置きをした後で、
「Aは、男女の間に友情はあると思ってるタイプ？」
って、やっぱり横尾さんは容赦ない。
そして私には、この答えはかなり難しい。
私は俊哉との間に友情があると信じてたけど、俊哉は私のことを好きでくれていたわけだし。
「好きだった？その人のこと。」
横尾さんの声は急に優しくなって、まるで宥めるように私の髪を撫でた。
横尾さんの感情が読めない。
暗くて表情が窺えないのもあるけど、急に優しくなった声色とか髪に触れる優しい指先とか。
何を答えたら正解なのか、よくわからない。
「好きじゃないよ…。」
正直にそう答えたはずなのに、自信なさげな言い方になってしまった。
好きじゃないけど、俊哉には特別な感情があった。
完全に私は、俊哉に依存しきってたから。
「別に、Aのことを責めてるわけじゃないから。」
優しいままの口調で、横尾さんの大きな手のひらが背中を撫でる。
「俺は…、仏頂面だし、愛想もないし。
言動も厳しいみたいだから、昔から誤解されることが多くて。
もしかして、怖がらせてる？」
私の心を探るような横尾さんの声は、私の心にすっと沁み込んでいく。
私はそういう横尾さんが好きだよ。
冗談が通じなさそうな堅物ぶりだとか、そのくせ中身はマグマみたいに熱い感情を忍ばせてるところだとか。
確かに仏頂面だけど、異常に可愛くなるその笑顔だとか。
「怖くないよ、全然。」
「ならいいけど。
俺はAが心配なだけ。
それと…。」
そう言いかけて、しばらく間をおいてから、横尾さんは意外な言葉を口にした。
「前から気になってたから。
その友達の存在。
ちょっと嫉妬しただけ。」
嫉妬…？
横尾さんが？
私に対してヤキモチを妬いてくれたってこと？
それは…、なんて甘美な事件なんだろう。
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鈴木さん(プロフ) - 失礼しました、素敵な作品です。これからも応援してます。 (2020年12月18日 4時) (
レス) id: 3afdd984d0 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木さん(プロフ) - 初めまして。とても面白くて内容もスっと入ってきて幸せな気持ちになれました。横尾担ではないのですがとっても素敵なお話しで作者様も、横尾さんご本人までも好きになりました。他の小説も楽しませていただきます。素敵な咲く日ありがとうございます。 (2020年12月18日 4時) (レス) id: 3afdd984d0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆかぺんさん» ありがとうございますm(__)m長い時間かかりましたけど、お付き合いいただいてありがとうございました！またAB型も読んでやってください♪ (2018年12月27日 0時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 横尾渉さん» お返事遅くなりまして申し訳ないです(/ω＼)とうとう完結させていただきました。読んでいただいてありがとうございました！ (2018年12月27日 0時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぺん(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずーっと読ませていただいて、最後はどうなるのかと思いましたが、ハピエンで良かったです。他の作品のkとmも読ませていただいてました。ありがとうございました。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年7月8日 3時
