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抵抗しようと顔を背けようにも、顎を掴まれていてそれが出来ない
壱馬の胸を押し返そうともがいていた手は、簡単に抑え込まれてしまった
「ちょっ!?壱馬っ…や…ぁあ…」
角度を変えた深いキスを数回繰り返して、
首筋に唇を這わせる
やめてって、首を振る私の首筋に噛み付いた壱馬は
「いっ…」
思いっきり吸い付いた
「やめて…」
絞り出すように言葉を出した私から、ゆっくりと壱馬が離れていく
首が熱く脈を打つ感覚がわかる
『…ねぇ』
「…」
『俺ほんとに登坂さんみたいになるから。』
「は…?」
急にそんな事を言い出した壱馬は、さっきまでとは打って変わって私と目を合わせようとしない
『登坂さんが好きなんでしょ?だから俺も登坂さんみたいになるから、だから…さ…いつかオーディション受かって、少しでも近づいた時に俺のお願い聞いてくれない?』
「お願い…?」
『うん。』
「わかった…」
『うん、ありがと。……首…加減わかんなかった…ごめん』
そっと壱馬の指先が私の首筋に触れる
ヒヤリとした冷たい指先と、少し後悔したような壱馬の顔
「…大丈夫」
私のその言葉に無言で頷いた彼は、静かに部屋を出て行った
残された私の首筋には、深い赤紫の印だけが残っていた
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ぬう(プロフ) - おこめさん» 他の方の作品を盗んだ事はございません。ご不快なようでしたら申し訳ございませんが、こちらの作品ページは閉じて下さいませ。 (2022年7月4日 19時) (レス) id: e513f955a5 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 題名の月下美人、同じ題名で臣くんのお話書かれてる方いらっしゃるのですが大丈夫ですか、、、? (2022年7月3日 16時) (レス) id: dc9901e6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2022年7月1日 23時