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sk side
ru「ね、びっくりした?」
どこまでも無邪気に、キャハキャハと笑いながら言うラウール。K氏はそれとは対照的に、今にも血管が切れそうな顔でわなわなと震える。
しかし、サプライズはこれだけではないのだ。
ru「あとね、怪盗Snowから皆さんに、もう一つプレゼントを預かってるんです。こちらのスクリーンをご覧ください!」
指し示されたスクリーンにまず大写しになったのは、例のペンダントの本来の持ち主である少数民族の映像。
ペンダントがどれだけ大切なものなのか熱弁し、涙を流して返してくれと懇願する彼らの姿はあまりに痛ましかった。
これは阿部ちゃんがコンタクトを取って送ってもらったらしい。
現地の言葉も分からない中、阿部ちゃんにしか出来なかった仕事だと思う。
ru「えー?!K様、こんな酷いことしてたなんてー!」
ラウールがいかにもな棒読みで煽るけれど、そんなことするまでもなく、観客のK氏を見る眼差しは明らかにさっきと違っている。
『こんなの嘘っぱちだ!』
ru「…まだ言い訳するつもりですか?じゃあこれは?」
往生際の悪いK氏に機嫌を悪くしたのか、ラウールの声色が急に冷たくなる。
そして、次に映し出されたのは、使用人にきついパワハラをかますK氏の姿だった。
こちらは怒鳴られついでに翔太がこっそり撮影していたものだ。
ru「もうお認めになったらどうですか?今まで金と権力に託けて沢山の人間を傷つけてきたって」
そんなトドメの一言に、K氏はもはや項垂れるしかなかった。
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作者名:わかめ | 作成日時:2020年10月2日 3時