怪盗サーカスのお仕事日記 (ページ45)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:215,777 hit

派手に行こうぜページ45

ru side

sk「あれは…怪盗Snow？！」
何も知らないフリした佐久間くんが大袈裟に驚いて見せる。

fk「ご来場の皆様、楽しんでいただけていますか？予告状の通り、このペンダントは頂いて帰ります」

そう言って仮面の下で少しだけ微笑んだふっかさん。
照くんの凛とした佇まいもカッコよかったけれど、ふっかさんのどこか色香の漂う怪盗Snowもまた素敵だ。

sk「…捕まえろ！」

皆しばらくその雰囲気に圧倒されていたが、佐久間くんの掛け声をきっかけに、大勢の警備がふっかさんに飛びかかった。
しかし、ふっかさんはそれらをものともせず、揶揄うように軽い動きでひょいひょいと避けている。

佐久間くんの楽しい実況も相まって、それこそサーカスでも観ているみたいだ。

パーティーの客も今や怪盗Snowに釘付け。
K氏もK氏で、あのペンダントが本物ではないと知っているから、面白がって成り行きを見守っている。

だから、派手な見せ物の裏で舘さんがこっそりと姿を消していることに気づいた者など、誰ひとりとしていなかった。

dt「皆ー、本物無事確保したよー」
nb「はっや。さすが涼太」
ab「OK、じゃあふっかもそろそろ時間稼ぎは終わりで。翔太が裏口に車つけてるから、2人とも拾ってもらって逃げてきて」
fk「はーい」

そう返事をするが早いか、ふっかさんは突然懐から何かを取り出した。

fk「もうそろそろShowはお終い。またどこかでお会いしましょう！」

その瞬間、白い煙に包まれて、ふっかさんの姿は見えなくなった。