あなたとずっと。2

The Miralty Island! ページ15

どんどんと近くなってくるその島。
辺りにはモヤか霧のようなものがかかっていて、前がはっきり見えない。


近づくにつれて、その大きさがあらわになってくる。


砂浜の辺りこそ緑がちらほらと生えているが、全体的にゴツゴツとした岩だらけの不気味な島の雰囲気と、その頂から立ち上る火山の煙は、これからマリアたちが向かう道のりの厳しさを静かに示していた。







────ｷﾞｨｨ…



木が軋む音を立てながら、ブラックパールはゆっくりと砂浜に近い沖の上で停泊する。



「幸い、先についている他の奴らはいないようだな……。
ここからはお前たちで行ってこい。俺たちはここで待っていてやる。

少し待ってろ。」




ヘクターはそう言ってボートを降ろし始めた。





マリアは改めて、ミラルティ島と向き合い、深呼吸をした。



『ここに…私が探し求めているものがあるのね…。』



するとジャックとウィルが彼女の背後に来て、


「大丈夫だ。俺達がついてる。…笑顔でいるんだぞ。」


と言いながら、肩に手を ぽんっ、と置いた。


いつも、彼が私を元気づけてくれるように。






よし。行こう。




何も怖いものなんてない！




ボートに乗り込み、後ろを振り返る。



すると、ヘクターやギブスをはじめとした乗組員の皆が見送ってくれていた。





────絶対に帰ってくるから、待ってて、みんな…！────





3人を乗せたボートは、ゆっくりと白いモヤの中に消えていった。

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