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「俺がずっと好きやったってことぐらい気づけ、こんの、どアホっ。」
ゴツン、と
強めに私の頭を突いた大毅は
「病み上がりやぞ」なんて呟いて
私に背を向けて歩き出した。
『……え、何?帰っちゃうの?ねー!大毅っ!』
私の呼ぶ声に
大毅は振り向きもしない。
「…ったく、認めへんからな!俺は!」
すると、突然
私に背を向けたまま
急に大声を上げるもんだから
何かと思えば
その声の先で
影がひとつ揺らめいた。
『……淳太くんっ?!』
思いがけない人の登場に
私が動揺していると
月明かりに照らされた2人が
入れ替わるようにして歩き出す。
「こんなんのどこがええん?」
それだけ叫ぶと
大毅は
私の方も一度も振り返ることもなく
行ってしまった……。
そして
代わりに
私に近づいて来たのは、淳太くん。
『どうして、淳太くんがここに?』
「ん?…あー、アイツに呼び出されてん。」
すると
親指で背後を指して笑う淳太くん。
「 “ 俺の負けや、早よ来い ” って、アイツから連絡来たわ。」
よう分からんし、って
淳太くんが
ポケットから出した携帯の画面には
明太子の絵文字が
ズラッと並んでいた。
……なんか、それが
すっごく不器用で
大毅っぽいなって。
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黄色ジャスミン - 更新がんばってください! (2018年10月19日 9時) (レス) id: 9755a278a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小島美奈 | 作成日時:2017年6月11日 14時