ただ甘いだけの小説

〇捜査 ページ21

中堂side

とはいったもののどうしたものか。
拘置所をでたあと、あいつの弁護士と話した。

殺されたのは、久山正和36歳独身。
あいつの部屋で殺されてるのをあいつ自身が発見している。
死亡推定時間は、1/21午前2時頃
死因は、撲殺。
後からほぼ真上の位置から殴られたとみている。
鑑定の結果即死で間違いないとのこと。
部屋で発見され、しかも家主はその時間部屋にいたことから、その場で任意同行となった。

久山の写真をあいつに見せたが見覚えはない。

中堂｢こいつは誰なんだよ｣

思ったより大きな声がでてしまった。

弁護士｢ちょっ少し声が大きいですよ。久山は、彼女の家の近くに住んでいたそうです。親の年金の仕送りと、近くのコンビニで働いて生計をたてていました。｣

中堂｢ただのフリーターじゃねぇか。そもそもなんで、こいつはあいつの部屋にいったんだよ。｣

弁護士｢実は、久山は彼女のストーカーだったみたいです。部屋からも隠し撮りと思われる写真がいくつか見つかっています。｣

中堂｢は？ストーカー？あいつに？｣

弁護士｢はい。そもそも近くに引っ越したのもコンビニで働いているのも彼女のことを近くで見たいと思ったからだそうです。｣

中堂｢余計なことしやがって。｣

弁護士｢検察側の主張としては、精神的に耐えきれなくなった彼女が、久山を呼び出し、そこで殺害に及んだ。だそうです｣

中堂｢相変わらずクソみたいなことしてんのか。検察は。いくらあいつでも、動機がそうなら、別の場所に呼び出すだろ。｣

弁護士2｢春川弁護士。凶器の鑑定結果がでました！｣

中堂｢かしてみろ。｣

弁護士｢やっぱり、一致しますよね。｣

凶器は、あいつの部屋にあった花瓶で間違いないとのこと。
ここには、あいつの指紋とそれからーーー

中堂｢おい。なんでここに被害者の指紋なんかついてんだよ。｣

続く➡

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