検索窓
今日:26 hit、昨日:14 hit、合計:18,576 hit

2 ページ7

めんどくさそうに、ため息をこぼし頭をガシガシ搔く先輩。

…終わったな。

これだから泣き虫は嫌だ。
自分のメンタルがこんなにも弱かったなんて。


でも、泣くなと抑えて引っ込むほど感情はコントロール出来ない。
何が原因で悲しいのか苦しいのか分からずでる涙。


夢見る恋物語みたいにはいかなくて、
ただただ好きな人に失態をみせてばかり。

…やっぱ、現実はこんなもんなのかな。

夢みた漫画のような、キラキラした理想の恋には程遠い。
きっと、主人公が重要なんだ。

前向きで、綺麗で、それでいてあの時先輩のもとへ足を向けることが出来るような人。

臆病で逃げることしか出来ないような奴は叶わない。
私と同じようにジミン先輩に恋している人は5万といる。



「えっと、、ごめん、Aちゃん。泣かせるつもりじゃ、」


ほら、困らせて。
先輩が謝ることなんて1つも無いのに。

そんなこと分かっていても、今すぐ涙が引っ込むことはない。惨めな姿を見せ続けるだけ。


「…Aちゃんは何で勝手に行っちゃったの?」

「…えっと、、、」

黙りこくる私。
だけど、先輩は私の返事を待たずにまた口を開く。

「……今、Aちゃんの中に僕はいる?」

「…………………え?」

ど、どうゆうこと?
なんて言おう。
質問の意図が分からず、口を開いては閉じて、を繰り返す。
すると、後ろからこちらへ向かう足音が聞こえてきた。

…この足音、どこかで聞いたことあるような……



「…ヒョン。」



私のすぐ後ろで止まる足音。
代わりに声が発せられて。

振り向かなくても分かる。
今は酷く安心させられる、ジョングクの声。


ふと先輩を見ると、先輩も驚いたのか目を見開いている。


なんでここに。





「じょ、ジョングク。ごめん、こんなつもりじゃ…。」

「いや、大丈夫です。どうせAがやらかしたんでしょ。」



…。




「でも、ごめんなさいヒョン。今だけ、今回だけAを譲ってください。」

「………分かったよ。」

「ありがとうございます。…では、」



いくよ、

と私の手首を引っ張って、先輩とは真反対に歩いた。





……てか、





「ミンギュ??」

「ん?」

「いや、ん?じゃなくて…。」



そう、私を引っ張るググの後ろを追う大型犬。
サンダルをペタペタならして、こっちは深刻だというのに、何故かニヤニヤしている。

そんな顔女子に見せていいのか。



「……………そうだった、ミンギュいた。」

「酷い!!」

3→←自分自身



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
188人がお気に入り
設定タグ:BTS , ジミン , JM
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たぁー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TAA00/  
作成日時:2023年2月15日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。