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帰ろうと先輩に背を向けると、
後ろから腕を掴まれた。


「Aちゃん、」


振り返ると、瞳を揺らす先輩。
なんでそんなに不安そうなの?


ハテナしか浮かばなくて、思わず首を傾げる。

「先輩?どうしました?」

え、デート取り消しとかじゃないよね?!?!
そんなのヤダよ!!先輩から誘ったのに!!


フラグが立ちそうで、若干涙目で先輩にもう一度視線を戻した、瞬間。



「ちょっ………………、?!?!?!」




腕を引かれ、先輩の胸に飛び込めば。



感じたのは、前髪をかき分けられたおでこに感じる感触。








そっと離れると、先輩からは甘い吐息が吐き出される。
先輩を目に映せば、見た事ないような色っぽい顔で、舌なめずり。



全ての情報が脳に届けば、
全身から出るのは汗と熱。



体も心も硬直した私を見た先輩は満足そうで。




「っ、じゃあね、Aちゃん。また今度!」

「は、はい………」



…なんでそんなにずるいの?

失態→←3



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作者名:たぁー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TAA00/  
作成日時:2023年2月15日 0時

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