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いつものグクからは想像つかないくらい、儚くて。
理由は分からないけど、胸が締め付けられるように痛い。
恋愛のような、甘さを含まない、ただ、苦しいだけの痛み。
「ほら、A。一限目って違うよね？俺こっちだから、また後でね。」
「うん！頑張ってね。またね！」
グクが教室に向かって離れる。私も逆方向に向かわなきゃ行けないのに、足が動かない。
"変わり途中なんだよ。"
まるで私たちの仲も離れるように見えたのは、
グクが離れたせいか。
私が離れたせいか。
…それとも、私が止めなかったせいか。
ただ、グクの背中を見つめることしか出来なかった。
.
「Aっっ！！」
教室に入ると、聞き馴染みのある声が響いた。
「ユ…うっっっ！！」
駆け寄ってきたユナは、止まらず私に突進してきた。
イッタ！！！！力強！！！
「ちょっっユナイタイ！！ギブ！！ギブギブぅぅ！！」
「うっさい！！こんくらい我慢しろっ！！どんだけ、どんだけ心配したと！！思ってんだよこんにゃろー！！」
鬼の血相をしたユナは私にアッパーを食らわせる。
ヤメテ、ヤメテユナ。一応女子。私達女子。
そしてここ教室。皆からの視線、イタイ。たすけて〜〜
って言いたくても言えない。殺されるの目に見えてるからね
「ご、ごめんユナ…」
「そろそろ離してやりなよユナ〜Aちゃん死にそー」
「お、おはようサランちゃん、、、そんな連写しながら言われても殺意しか湧かないんだけどナ…」
「ごめんごめん〜あとで写真送るね☆」
「ふはは、今すぐ消してくれ。」
終った、お願いだからその写真をバラまかないでね。私の顔死んでるから。あれ、皆に見られてるからあんま関係ないな。あはは
「おーいお前ら、あと1分で先生来るぞ〜」
「…とりあえず席着こ。」
「あ、ありがとう…！！」
「…………………う、うん。」
「とりあえずあのモブオぶん殴ってくるね。」
「なんで？！？！？！」
「ぶふっっっユナおもろ笑笑笑笑」
.
「…とりあえず話は昼休みね。」
「ユナさっきから'とりあえず'言いすぎな？」
「好きな言葉1位？」
「多分2位」
「えっっっっ」
.
来ましたお昼休み。
因めに、今はもう事情をいい終わりました。
ユナはイライラした顔で頭を抱えています。
私は悟り開いています。
グクはぷるぷる震えています。
(今朝のかっこよさはいずこへ…)
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作者名：たぁー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TAA00/
作成日時：2023年2月15日 0時
