【両面宿儺】コイツは俺の女だが？

−３ ページ5

【 A side 】






『(杉沢第三高校⋯っと。)』





五条先生は 喜久水庵 っていうところに寄るって言ってたから、一足先にGoogleマップで高校を探す。


⋯⋯あった。


暫く歩いた後、運がいいことに今回ばかりはGoogleマップがちゃんと機能してくれた。


ていうか、特級呪物の気配半端じゃないから分かったっていうのも一理あるか。






━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━






「ああ やはり！！光は生で感じるに限るな！！」





あの人(・・・)から気配がする。


何この状況。特級呪物が受肉してる？





伏黒「⋯！A？！」



『あ、恵くん！良かった、生きてた。』






あはは と笑いながら恵くんの手を取ってぶんぶん振ると、怪訝そうな顔しながらもう片方の空いた手でデコピンされた。


⋯痛い。





「人は！女はどこだ！！



⋯！



⋯⋯ほう。」





あ、忘れてた。





『恵くん、あの人は⋯、』



伏黒「A！」





恵くんったら、さっきから私の名前しか言ってないんだけど。ウケる。


じゃなかった。





「Aと言ったか。」



『⋯私に危害加える気ある系ですか？』



「いや？更々ない。」





ないなら何故私の背後を取るんだ。


殺気がないから大丈夫だとは思ったけども、





『なら、離れてもらっても？』





力加減はしてくれているだろうけど、いきなり背後から二の腕掴まれたら怖いよね。


⋯でも顔がいい。


そして恵くんは呆然としてる。


そんな恵くんも顔がいい。





「それは聞けないな。」





なぜ？と私が目をぱちくりさせると、目の前の彼は ニィ と口角を上げて顔近づけてきた。


そしてとんでもない言葉を発する。





「A、俺の女になれ。」

−４→←−２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す