【呪術廻戦】最強の義妹は塩にぎりがお好き〜呪術甲子園・起首雷同編〜 (ページ41)

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第三十四話尾行ページ41

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校門に着くと、新田さんが心配そうに待っていてくれた。

「皆無事っスね？良かったっス…ぶっちゃけ何しに行ってたのかも教えてもらってないし」

『あはは、すみません…。でも任務は終わらせて来たんで、そこは安心してくださいね！』

「津美紀さんの護衛っスか？どうやって！？」

『私には優秀な術式があるんです～』

ヒラヒラと手を振る。私の術式を詳しくは知らない新田さんが、訝しげに目を細めた。

「んまぁ、良いっス。とりあえずホテルまで送るんで、乗ってください」

虎杖くんと野薔薇ちゃんと目配せしあって、素直に車に乗り込む。

車に乗る瞬間、コソッと虎杖くんに耳打ちした。

『太陽が完全に沈んだらホテルから出てきて。ホテルの裏手で落ち合お』

「りょーかい」

そう。天才気取り(仮定)な伏黒くんの思い通りに動くのは癪なので、八十八橋に先回りして皆で伏黒くんを追うことにしたのだ。

たぶん私と野薔薇ちゃんは同室だと思うんだよね。修学旅行気分でちょっと楽しみ((

私たちは純粋無垢な良い笑顔で「よろしくお願いしまーす！」と運転席の新田さんに言った。

～～～～

そして、夜。

無事ホテルの裏手で落ち合った私たちは、八十八橋の隅っこで伏黒くんが現れるのを待っていた。

「そろそろかな？」

『たぶん…あ、』

あくびを噛み締める野薔薇ちゃんの横で、虎杖くんとコソコソ話す。

すると、唐突に慣れ親しんだ呪力の気配が近付いてきた。

『来た！』

あの特徴的なウニ頭！間違いなく伏黒くんだ！！

３人で目配せしあって、一斉に動き出す。伏黒くんにバレないように気配を消して、後をつけていった。

ザッザッと無言で歩き続ける伏黒くん。その後ろを黒ずくめの３人組がついていくこの図。

伏黒くんにバレない程度に少しずつ、距離を詰めていった。

伏黒くん、全然気付かないな…。ちょっと振り返ればすぐ分かる距離にいるのに……。

気配を消してはいるけれど、別に隠れているわけではない私たち。それなのに一向にバレる気配が無い。

少し、不安になった。普段だったら絶対こんなこと無いのに。伏黒くんがこんなに無防備になっているところは、今だかつて見たことがなかった。

月が雲に隠れて、一段と薄暗くなる。不意に伏黒くんが立ち止まった。

足元には少量の水が流れている。…あそこを渡れば、呪霊の領域に入れるんだろう。

固唾を飲んで伏黒くんを見守った、そのとき。

「自分の話をしなさ過ぎ」

「だな」

黙って私の隣を歩いていた２人が、背後から伏黒くんに声をかけた。

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