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第三十三話 完了 ページ40




気を取り直すと、続いて伊地知さんにも電話をかける。


『もしもし、伊地知さん?悪いんですけど、今すぐ津美紀さんのところに向かってもらって良いですか?』


「はい??え、今からですか???」


『はい!今、私の付喪神が爆速で伊地知さん目掛けて飛んでるんで、あと10分くらいで着くと思うんですよね。片方に"人張"持たせてるので、津美紀さんに持たせてください。二級術師の方は空いてるんですよね?』


「え、あ、はい、まあ…」


『じゃあその人にも護衛に当たらせてください。付喪神にはきちんと連携するように伝えてあるので。下手に付喪神が祓われないように、フォローお願いしますね!』


「いやちょっと待っ…!」


伊地知さんとの通話を無理やり終わらせて、私はニッコリ笑顔を浮かべた。


『任務完了!お疲れ様ー!』


野薔薇ちゃんのひきつった笑顔が返ってくる。虎杖くんは状況が飲み込めないのか、ポカーンと口を半開きにしていた。


「…アンタ、やっぱり五条先生の妹だわ…」


『え、やっぱ私強い??最強の素質ある感じ???』


「違ぇーわ!伊地知さんをもっと敬え!!」


伊地知さん可哀想でしょーが!とツッコまれる。


『うぐっ…だって私、津美紀さんの呪力知らないし…私が知ってる呪力じゃないと、付喪神たち、追えないし…』


「あ、そーゆーこと!?俺やっと理解できたわ!」


なんで伊地知さんが関わってくんのか分かんなかったんだよなー、と明るく言ってくれる虎杖くん。


うんうん、そうだよね、仕方ないよね。私悪くないよね!!


「でも伊地知さん、仕事増えて大変そうだな!」


『そっすね…』


今度お土産買って帰ろ…仕事増やしてごめんね、伊地知さん…。


ちょっとしょげつつ、3人で新田さんが待つ校門へと歩く。


道中、野薔薇ちゃんがポツリと呟いた。


「伏黒、居なかったわね」


「そういやそうだな…武田さんに挨拶して帰るっつってたのに。まあ嘘だったんだろーけど」


『たぶん1人で祓おうとしてるんだと思うな。伏黒くんってそういう子だから』


津美紀さんのことは守りたいけど、私たちに迷惑もかけたくない。何より危険に晒したくない。


伏黒くんの意図が分かりやすすぎて苦笑いを浮かべた。


呪霊を祓わなきゃ呪いは解けない。その呪いは外から攻撃してくるタイプなのか、内側から発動するタイプなのかも分からない。


外からのタイプならいくらでも対処できる。でも内側からだったら…呪霊本体を祓うしかないから。


第三十四話 尾行→←第三十二話 "人張"


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設定タグ:狗巻棘 , 呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ルルリィ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年2月2日 23時

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