第二十話 葬式 ページ26
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「で、同じ呪霊の仕業かって話っスけど、残穢だけだとちょっと断定はできなかったっス。何せ時間が空いてるし。Aさんが居たらある程度できたかもしんないっスけど」
『んー、この時期、私がっつり退学くらって引きニートやってた時期なんですよねぇ』
あはは、と笑って誤魔化す。伏黒くんのジト目はガン無視させて頂きます。
私の術式は、自分の呪いも他人の呪いもじゃんじゃん使っていくタイプの術式だから、残穢とかには敏感なんだよね。
「そんで、3人の共通点を調べたっス。3人共、同じ中学に2年間在籍してたっス」
信号が青に変わって、新田さんが車を発進させる。虎杖くんと交代するように野薔薇ちゃんが身を乗り出してきた。
「っていうと、昔3人が同じ呪いを受けて、時が経ってそれが発動した感じ?」
「そうっス。それ濃厚っス」
おお、野薔薇ちゃん名推理!
パチパチと拍手すると、後ろから「当然でしょ」と返された。その割には素晴らしいドヤ顔キメてますけど?
「で、今からその中学と3人の被害者の共通の知人に話を聞くので、4人とも術師視点で色々と探ってほしいっス」
『なるほどなるほど』
後ろから返却されてきたタブレットを新田さんに渡す。
まあ今回は同行する術師の数も多いし、よほど強い呪霊が出てこなきゃ大丈夫でしょ。天才少年・伏黒くんもいるしね。
野薔薇ちゃんと虎杖くんがどんな術を使うのか楽しみだな!
そう思って、私はまたワクワクと胸を躍らせた。
__数十分後。
新田さんが車を停めたのは、"森下家式場"と書かれた一軒家の前だった。
「葬式…」
『えー…』
「……」
「ここがその知人の家?」
「そう…なんスけど、これは…」
車からおりて家を見上げる。新田さんは愕然とした顔で「どうしよ…」と呟いた。
『…』
…うっすら呪いの気配がする。肌がザワつくのを感じて、チラリと伏黒くんを見た。
「何かあったか」
『ちょっとだけね。…このお葬式の仏さん、呪殺されてる』
「そうなんスか!?ちょ、ちょっと話聞いてくるっス!」
新田さんが慌てたように式場の中に入っていく。虎杖くんと野薔薇ちゃんが驚いたように私を見た。
「何も感じないけど…よく分かったわね」
「なんで!?なんで分かったの!?」
『そういうタイプの術式なんだよー。他人の呪いに敏感なの』
「へー、すっげー便利じゃん!良いな〜!」
い、虎杖くん、そんなに褒めても何も出ないぞ!あとで肉まん奢ってあげる!
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